STAFF COLUMN 池田徳行のコラム

さあみんな、スプレッドシートで集計できるようになるんだ!

  • 2024.06.10
前回(1年前)はデータテーブルを作ったあとの分析の進め方を紹介しました。
今回は話を少し戻ってデータテーブルの整理の仕方についてです。

現場レベルで集計していく場合、まとまったデータテーブルを機関システムから出力するのではなく日々の履歴の集積を使う場合のほうが多いです。
更に、昨今だと同時に複数人で入力が可能なGoogleのスプレッドシートを利用するほうが何かと便利になってきています。
このスプレッドシートは基本的にエクセルと同様に使っていくことができるわけですが、あくまで違うソフトなので片方でしか使えない関数などがあったりします。
今回はそのあたりを話していきます。

後発であり、かつwebベースとなっているスプレッドシートにはエクセルにはない便利な関数があったり、webベースならではの関数があります。
その中で特に利用頻度が高い関数を紹介します。


1️.SORT
いわゆる並び替えの関数です。
エクセルだとフィルターを設置して項目ごとに並び替えて整理していきます。
ただし、この方法だと例えば住所→物件名→部屋番号のような複数項目での並び替えだと3回設定しないといけないし、デイリーで変わるようなデータだと毎回設定しないといけないとなかなかな手間がかかります。
この関数はそんな面倒を解決してくれる関数です。

デメリットは別シートなどに元のデータテーブルと同じだけの領域を用意しないといけない点です。
また元データが膨大だとそこそこ動作が重くなります。


2.UNIQUE
いわゆる重複削除の関数です。
エクセルの場合は操作していきますが、これも関数でできます。
メリット、デメリットはSORT関数とほぼ同じです。


3.ARRAYFORMULA
いわゆる配列関数です。
これは例えば列全体、あるいは行全体に同じ関数をコピーして使うような場合、一番最初のセルに入力すれば対象とした範囲まで演算結果を表示する関数です。
文章ではうまく伝わらないと思いますが、日常的に使っていて一番便利な関数です。
組み合わせではVLOOKUPと併用して列全体に別シートの情報を引っ張ってきたりできます。
あらかじめ範囲を指定しておけばデータの個数などに変化があっても対応しやすくなります。

ただし、使える関数と使えない関数があり、有名どころだとCOUNTIFSやSUMIFS、INDEXとの併用はできません。
条件はよくわからないのですが、もともと範囲指定が必要な関数は非対応なことが多いです。



エクセルと同様に複数の関数を組み合わせればテータテーブルから集計を自動で行うことも可能です。
今回は営業担当がどの物件に案内しそれが成約か未成約か、というデータテーブルからそれぞれの営業担当の案内件数、成約数、成約率を集計した上で成約率順に並べ直すという想定です。
結果までをすべて関数で集計、作成しているのでデータテーブルに追加があれば自動で結果も変わります。
この集計を行う上で使った関数は上記のUNIQUE関数とSORT関数、以前紹介したCOUNTIFSの3つだけです。

回線環境に影響されることがありますが、スマートフォン、タブレット、パソコン問わず利用できて複数人でも操作できるスプレッドシート。
現状だとエクセルよりも扱いやすい部分が目立つのでこちらに移行していくのも全然アリだと思います。
今使っているエクセルのデータもそのまま取り込めるので移行も簡単です。
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