賃貸物件の「鍵」どうしていますか?
すまいの安全を守る「鍵」。住居と鍵は切っても切れない関係にありますが、賃貸住宅の鍵の最も適切な管理方法
とはどのようなものでしょうか。鍵にまつわるトラブルや判例をもとに、考えてみましょう
1.賃貸物件の鍵は誰のもの?
部屋を借りた(貸した)とき、その物件に初めからついている鍵は、基本的にその物件の一部として扱われます(民法242条)。
物件が貸主の所有物であれば、鍵の所有権は貸主に帰属するのは当たり前のように感じますが、借主に費用を負担してもらって鍵を交換したらどうなるのでしょうか。
一般的な住居の鍵はシリンダーと鍵に分かれていて、シリンダーがドア等の建物の一部となっていて、それぞれが賃貸物件の所有権と分離して、個別の所有権の対象となるとは考えにくいとされます。
その一方で、南京錠のように住居から取り外して持ち歩ける鍵の場合、その鍵単体に所有権を認めても問題がなさそうです。
また、基本的にスケルトン状態での引渡しが行われる事業用物件については、契約の段階で鍵を含めて取り決められることが多く、一概にどちらというのは難しそうです。
なお、国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(平成23年改訂版)」の中で、賃貸住宅の鍵交換費用については『物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当』と書かれています。
このガイドラインの記述の裏を返せば、「鍵も含めて貸主の所有物なので、その所有物に関する費用について、まずは所有者が負担するべき」とも読めなくありません。
2.鍵交換は必須?
最近の賃貸住宅では、入居のタイミングで鍵を交換するように変わってきています。
かつては退去のタイミングで鍵を交換することもありましたが、特に費用を借主が負担する場合、退去後の鍵交換では本当に鍵を交換したのか判断できないといった問題があり、入居のタイミングで鍵を交換するようになったようです。
ところで、鍵の交換は賃貸借契約において必要不可欠なものなのでしょうか?その疑問に答えるかのような判決が、平成29年3月23日の東京地裁判決です。この判決の中で、「賃借人の交代に当たり、旧賃借人が使
用した鍵を交換することは好ましいこととはいえるものの、それが賃貸人の負うべき義務に当たるとは直ちにはいえず」との判断が下されました。
その一方で、判例では先述の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(平成23年改訂版)」とは状況が異なるとの指摘もあり、結論として、基本的には必ず鍵交換を貸主の負担でも実施しておいた方が良さそう
です。
3.合鍵やスペアキーの正しい管理方法とは?
鍵をメーカーから買うと、一般的にキーシリンダーとそれに合う鍵が4~6本が1セットになって納入されます。
はじめから鍵が4本あれば合鍵を作製する必要はなさそうですが、鍵を紛失したりして足りなくなって、合鍵を作るケースがあります。
なお、合鍵と一口に言っても、メーカーが作成する「純正キー」と鍵屋さんで作成する「複製キー」とが存在し、後者は前者より早く、安価に手にいれることができますが、精度が前者より劣り、鍵の抜き差しの違和感やひっかかりなどの不具合や耐久性が低いといった短所があります。
なお、鍵の種類によっては複製キーの作成をメーカーが認めていなかったり、複製キーを作成できなかったりする鍵もあります。
それでは、入居者が決まり、入居者に鍵を引き渡すとき、入居者に何本渡し、残った鍵はどのように保管すべきなのでしょうか?
①物件のキーケースに入れたままにする
アパートなどの空室を不動産屋さんが案内するとき、物件の周囲にキーケースを設けて中にカギを収納しておけば、オーナーさんが案内の度に不動産屋さんに鍵を渡す手間が省けて便利です。そこで、このキーケースに
入居している物件の鍵を保管するのはどうでしょうか。
一般的に販売されているキーケースは、4桁の番号を合わなければ開かないため、番号を知らなければ開けられないと思いがちですが、実際は番号を知らなくても早ければ数分、遅くても数時間でケースを開けることが
できてしまいます。また、頑丈なキーケースといっても、一般に販売されている製品は、それ自体の破壊も比
較的容易なため、決して安全な保管方法とはいえません。
②管理会社や不動産会社に預ける
静岡の賃貸物件のオーナーさんで一番多いパターンかと思われますが、安心は禁物です。
インターネットで「合鍵・管理会社・逮捕」あるいは「合鍵・不動産会社・逮捕」などの文言で検索すると、十数件以上の合鍵の不正使用事件が確認できます。
また、不動産会社の社員等が犯人とならなくても、紛失した鍵が悪用されたり、不動産会社に侵入した泥棒が合鍵を持ち出して悪用したり、といったリスクも考えられなくありません。
不動産会社の社員や元社員が犯人なら、不動産会社に損害賠償を求めることもできますが、ひとたび重大な事件が起きてしまえば物件のイメージダウンは避けられず、残念ながら万全な保管方法とはいえないでしょう。
③オーナーが自分で保管する
鍵を他人に預けるのでは問題が解決できないのであれば、オーナーが自ら鍵を保管すれば良いのでしょうか?
まず、盗難や紛失した鍵の悪用のリスクは、オーナー自身が鍵を管理していても、不動産屋や管理会社に預けていても、特に変わりません。むしろ、何か事件が起きたときには、オーナー自身が犯人として疑われやすい
、というリスクが考えられます。
また、オーナー自身が鍵を保管しているということになれば、何か問題が起きた際にオーナー自身に対応を迫られることとなります。オーナー自身が積極的に問題に関与する意思が無いのであれば、決して良い保管方法とはいえないでしょう。
④保管しない
そもそも鍵を保管しないという選択肢は検討の価値が無いのでしょうか。
実は大手ハウスメーカーである管理会社では、入居者に鍵を引き渡した後、スペアキーや合鍵を保管していません。そもそも、借主には鍵を含めて物件を適切に管理する義務があるため、鍵を紛失してしまった責任は借主が負担しなければいけないのです。
実際に保管している鍵で解錠しても、ドアガード(U字ロック)やドアチェーン(チェーンロック)が掛かっていれば、これらを何らかの方法で突破しなければ、部屋の中には入れません。
ただ鍵を預かっていたからといって、問題が解決するものでは無いのであれば、スペアキーや合鍵を預からないという選択肢は十分に評価に値すると思われます。
4.まとめ
これまで鍵の保管方法を検討してきましたが、オーナーとして最も理想的な賃貸物件の合鍵、スペアキーの取り扱いとはどのようなものでしょうか。
まず、鍵は原則として賃貸借契約の度に交換することが、入居後のトラブルを避けるために必要です。
借主に費用を負担して交換してもらえれば理想ですが、必ずしもそれができるとはいえませんので、その場合はオーナー負担でも交換しておいた方が良さそうです。
合鍵やスペアキーについては、スペアキーを全て借主に引渡すのが安心です。また、合鍵は精度や耐久性が劣るので、使用するのは避けるべきでしょう。
そして最後に、物件内での事件や事故に備えて、十分な内容の火災保険に加入するようにしましょう。
賃貸物件に起こるトラブルで最も厄介なもののひとつ、「漏水トラブル」。
以下のケースのように、原因が分かり易かったり、建物の構造が単純な場合、比較的容易に漏水を止められる事も有ります。
・浴室、電気温水器等、室内設備の水まわりからの漏水
・バルコニーの排水口や、屋上の排水口がつまり、水たまりが出来ている
・木造や軽量鉄骨の建物で、原因個所から垂直に漏水しているケース
しかし、ほとんどの場合は漏水個所の特定から漏水の改善まで、皆様が想像している以上に時間がかかります。
特に鉄筋コンクリート系の建物では、水の侵入経路が非常に複雑になりやすく、一回の施工でピタリと漏水を止めるのは、非常に困難です。
漏水は建物の老朽化が原因である事がほとんどです。
老朽化した建物では漏水の原因が特定できないほど、多くの要素が絡み合い原因となる事も良くあります。
以下に挙げる、主だった原因を一つ一つつぶしながら、根気よく調査を進めるしかありません。
●漏水(雨漏り)の主な原因。
・バルコニー、外部に面した共用部の廊下(外壁よりも防水塗膜の劣化が進みやすく、漏水の原因となり易い)
・屋根の瓦
・窓のサッシ回り(特に天窓や出窓といった、特殊な形状をした窓の周辺が原因となることが多いです)
・外壁のクラック
・外壁のシーリング部分
これらの個所の劣化具合を確認し、原因と思われるところに水をかけ、漏水すれば補修を行い様子を見る。
再び漏水を起こした場合には再度同じ作業を繰り返しながら、時間をかけてメンテナンスをしていきます。
このように漏水は手間、時間、費用が掛かりるうえ、建物内部の骨格を痛める等、躯体の老朽化を早めてしまう非常に厄介なトラブルなんです。
当然、管理会社は速やかにトラブルが解決できるよう、全力で原因個所の特定等に注力しなければいけません。
ここでもう一つ、どうしても疎かにしがちな、でも、とても重要な、ポイントがあります。
●解決まで長期化しやすい漏水のトラブルは、入居者さんの感情に最大限の配慮しなければならない、ということです。
・漏水がひどければ他のお部屋に移っていただく、場合によってはホテルを手配させていただき、お部屋から避難していただく。
・漏水の状況確認もかねて、頻繁に連絡を取らせていただき、進捗の報告や今後の予定などをお伝えする。
等々
弊社では、漏水トラブル中、特に入居者様との連絡を密に取っています。
漏水トラブルが長期化する事を前提に、入居者様のご不満や不安を和らげる対応を取ること。
防水施工業者や、建設業者をオーナー様が直接手配なさる場合、この点に特に留意してトラブルの対応に当たることが必要です。
以下のケースのように、原因が分かり易かったり、建物の構造が単純な場合、比較的容易に漏水を止められる事も有ります。
・浴室、電気温水器等、室内設備の水まわりからの漏水
・バルコニーの排水口や、屋上の排水口がつまり、水たまりが出来ている
・木造や軽量鉄骨の建物で、原因個所から垂直に漏水しているケース
しかし、ほとんどの場合は漏水個所の特定から漏水の改善まで、皆様が想像している以上に時間がかかります。
特に鉄筋コンクリート系の建物では、水の侵入経路が非常に複雑になりやすく、一回の施工でピタリと漏水を止めるのは、非常に困難です。
漏水は建物の老朽化が原因である事がほとんどです。
老朽化した建物では漏水の原因が特定できないほど、多くの要素が絡み合い原因となる事も良くあります。
以下に挙げる、主だった原因を一つ一つつぶしながら、根気よく調査を進めるしかありません。
●漏水(雨漏り)の主な原因。
・バルコニー、外部に面した共用部の廊下(外壁よりも防水塗膜の劣化が進みやすく、漏水の原因となり易い)
・屋根の瓦
・窓のサッシ回り(特に天窓や出窓といった、特殊な形状をした窓の周辺が原因となることが多いです)
・外壁のクラック
・外壁のシーリング部分
これらの個所の劣化具合を確認し、原因と思われるところに水をかけ、漏水すれば補修を行い様子を見る。
再び漏水を起こした場合には再度同じ作業を繰り返しながら、時間をかけてメンテナンスをしていきます。
このように漏水は手間、時間、費用が掛かりるうえ、建物内部の骨格を痛める等、躯体の老朽化を早めてしまう非常に厄介なトラブルなんです。
当然、管理会社は速やかにトラブルが解決できるよう、全力で原因個所の特定等に注力しなければいけません。
ここでもう一つ、どうしても疎かにしがちな、でも、とても重要な、ポイントがあります。
●解決まで長期化しやすい漏水のトラブルは、入居者さんの感情に最大限の配慮しなければならない、ということです。
・漏水がひどければ他のお部屋に移っていただく、場合によってはホテルを手配させていただき、お部屋から避難していただく。
・漏水の状況確認もかねて、頻繁に連絡を取らせていただき、進捗の報告や今後の予定などをお伝えする。
等々
弊社では、漏水トラブル中、特に入居者様との連絡を密に取っています。
漏水トラブルが長期化する事を前提に、入居者様のご不満や不安を和らげる対応を取ること。
防水施工業者や、建設業者をオーナー様が直接手配なさる場合、この点に特に留意してトラブルの対応に当たることが必要です。
もう6か月も家賃を入金してこない借主がいます。連絡も取れず、夜逃げしているのではないかと疑っています。
この場合、室内に入って荷物を処分しても大丈夫でしょうか。
建物はオーナー様の持ち物とはいえ、お部屋に無断で入室するのは、これは当然、住居侵入罪に該当します。
更にお部屋の中の荷物を処分してしまうのは、窃盗罪や器物損壊罪にあたります。
お部屋への入室も、残置物の処分もすべて適法な手続きが必要になります。
入室から残置物の撤去まで、すべて適法に行なうとしたら
1・部屋に入室する場合にも、所在不明である旨の証拠をそろえて、裁判所に解除通知の公示送達を申し立てる
2・当該借主との賃貸借契約→建物明渡し等を求める訴訟提起を起こし(勝訴判決に基づいて)強制執行することにより処理する。
これが原則です。費用も時間もかりますが、リスクゼロの方法はこれしかありません。
過去の判例を見ても、借主の主張が認められたケース、貸主の主張が認められたケースと様々。
借主側で敗訴している事例を見ると、民法で禁止されている「自力救済」に当たると判断されるケースが多くみられます。
要するに、自力救済、つまり法によらず実力行為で権利を取り戻す行為全般はリスキーなものなのです。
これほどの手間と時間のかかる、部屋の明け渡しですが、第一不動産では一室ごとの借り上げサービスも行っています。
これは第一不動産のグループ会社である、第一管財がオーナー様のお部屋の借り上げを行い、家賃の入金状況の管理、入居者さまからのご相談対応、万が一訴訟になった場合、第一管財がオーナーとして法廷に立つことができるサービスとなっております。
※同サービスを受けるためには、入居者様の審査がございます。
この場合、室内に入って荷物を処分しても大丈夫でしょうか。
建物はオーナー様の持ち物とはいえ、お部屋に無断で入室するのは、これは当然、住居侵入罪に該当します。
更にお部屋の中の荷物を処分してしまうのは、窃盗罪や器物損壊罪にあたります。
お部屋への入室も、残置物の処分もすべて適法な手続きが必要になります。
入室から残置物の撤去まで、すべて適法に行なうとしたら
1・部屋に入室する場合にも、所在不明である旨の証拠をそろえて、裁判所に解除通知の公示送達を申し立てる
2・当該借主との賃貸借契約→建物明渡し等を求める訴訟提起を起こし(勝訴判決に基づいて)強制執行することにより処理する。
これが原則です。費用も時間もかりますが、リスクゼロの方法はこれしかありません。
過去の判例を見ても、借主の主張が認められたケース、貸主の主張が認められたケースと様々。
借主側で敗訴している事例を見ると、民法で禁止されている「自力救済」に当たると判断されるケースが多くみられます。
要するに、自力救済、つまり法によらず実力行為で権利を取り戻す行為全般はリスキーなものなのです。
これほどの手間と時間のかかる、部屋の明け渡しですが、第一不動産では一室ごとの借り上げサービスも行っています。
これは第一不動産のグループ会社である、第一管財がオーナー様のお部屋の借り上げを行い、家賃の入金状況の管理、入居者さまからのご相談対応、万が一訴訟になった場合、第一管財がオーナーとして法廷に立つことができるサービスとなっております。
※同サービスを受けるためには、入居者様の審査がございます。
賃貸経営者にとって将来にわたり、一番頭の痛い問題「賃貸住宅の空室率」。
11年前の平成17年から始まった人口減少に比例して空き家も増え続け、平成25 年の空き家の数は、全国で800 万戸以上とも言われています。
賃貸住居はこの内、約430戸を占めています。
これは賃貸住宅全体の約20%を占める数。
しかも、空室率は年々増加傾向にあります。
新築の供給は未だに停滞することなく続いている事が原因で、供給が完全に需要を上回っているのです。
そんな状況の中、入居待ちが出るほど満室の状態が続いている、大人気の物件もあります。
そんな物件の一つ、「シェアハウス」
今回は、人気の要素を取り込むことが出来ればと、シェアハウスの人気の秘密を分析してみました。
●シェアハウス人気の秘密
シェアハウスに入居している方の、主な年齢層は20代から30代の若者。
入居する理由に彼らが口をそろえて上げるのが、「コミュニティー」。
安い、便利、新しい、おしゃれ。といった従来とは違う、評価基準です。
SNSが日本でも普及し、新しいコミュニティーに飛び込んでいく事に抵抗を持たなくなって来た、という精神的な風土が影響している事もありますが、この事象は実は特別新しいことではなく、日本に昔からある精神風土に基づいています。
江戸時代の賃貸住宅にあたる長屋等は、部屋が狭く、壁は薄い。井戸、便所、ゴミ捨て場など、共同の設備が多いなど、自然と住民による「コミュニティーの場」が作られやすい環境にありました。
これらの場で自然発生する、「井戸端会議」。これはまさにコミュニティーと言えます。
そう、日本には、そもそも「シェアハウス」を受け入れる精神的風土があったのです。
大正時代には、関東大震災をきっかけに、地震、火事に強い、鉄筋コンクリートのアパートがもてはやされ、この時期に数多く建設されましたが、この風土は受け継がれていたようです。
1934 年に新宿区に建てられた「江戸川アパートメント」という物件には、各住戸に水洗トイレ、バスルーム、暖房、ダストシュートまでありましたが、共同施設として食堂、浴場、社交室、床屋等を備えていました。
当時、最新の技術、設計思考で建てられた建物でも、このようなサロン的な共有空間を建物内に持つ建物も多かったそうで、この事からもコミュニティーを大切にする風土が残っていた事を窺い知ることが出来ます。
この状況が一変したのは、戦後になってからです。
戦後の焼け野原に大量に住宅を供給すべく、1955年に設立された日本住宅公団は、世界でも例を見ないほどの住居数を、すさまじいペースで供給しました。
このとき、工事の効率を上げるため建物の形状、間取りが標準化されました。
当時供給された集合住宅のほとんどで、プライバシーを重視した間取りが採用されたのです。
そして近年、隣人を知らずに暮らすのが当たり前の生活となりました。
コミュニティーを失ったことにより、隣人への無関心が加速、騒音問題や犯罪を生み、建物にはオートロックや防犯カメラのような設備が付く様になりました。
誤解を恐れずに言えば、このような住居に日本人は、心の奥底でストレスを抱えているのかもしれません。
そのようにとらえると、「シェアハウス」の人気の高さは、隣近所と触れ合うのが大好きな日本人の「原点回帰」なのかもしれません。
●人気のシェアハウス。賃貸物件としての特徴
シェアハウスの形態には、戸建てや事務所ビルをリノベーションしたもの、果てはシェアハウス用に作られた新築集合住宅と、様々です。
その運用方法には、大きく分けて二つのタイプがあります。
管理会社が運営や管理を行うタイプと、入居者達が自身で管理、運営するDIYタイプです。
特徴としては、入居者自身で管理する方法では、管理の手間はかかりますが、設備を共有することで家賃、管理費などの費用を抑えることが出来ます。
一方、管理会社が運営するタイプでは、管理の手間がかかりませんが、設備の共有が家賃、共益費の減額に影響することはありません。
専有面積あたりの家賃を、通常の住宅と比べてみると、同等かそれ以上となっています。
又、シェアハウス全体に共通した特徴としては、敷金、礼金を取らない。家具付きの部屋が多い、といった特徴があります。
そして、冒頭でもご紹介したように、入居者は20代後半から30代前半、収入が安定している社会人が60%を占めます。
どうやら、設備を共有し、賃料を抑えられるから人気、というわけでもない様です。
●シェアハウスから得る賃貸経営のヒント
「シェアハウスの運用」という観点だと、実際に仕組みを取り入れることに躊躇してしまうかもしれません。
ですが、「入居者の需要が、コミュニティーにある」と理解すると、そこには様々なヒントが隠されているのではないでしょうか。
例えば
・敷地に余裕があれば、住民同士が集えるスペースを作る。
・住民同士のコミュニケーションが自然と活発になるような、イベントを企画する。
・空いている部屋を住民同士が使える空間として提供する。
知り合いの不動産会社では、入居者対象に低料金で「畑」を貸し出し、畑でとれた収穫物は、住民対象のイベントや即売会で提供しているそうです。
入居者へ「コミュニティー重視の建物であることをアピールする」事に目を向けた時。賃貸住宅の活用方法の一つとして、見出せるものがあるのではないでしょうか。
例えば、賃貸マンションなどでよくあることなのですが、賃貸物件が売却された場合、その法律関係をどのように構成するのかが問題となります。
具体的にいうと、次の3点がさしあたって問題となってきます。
1.賃貸物件の所有権の移転により賃貸人たる地位も当然に移転するのか
2.賃貸人たる地位も当然に移転するとして、賃借人の承諾は必要か
3.旧賃貸人の賃借人に対する変更通知は必要か
素人目にはピンとこないのですが、民法の世界では、所有権者であることと賃貸人であること(つまり、物権と債権)は全く別なこととして構築されていることに由来しています。
しかし、小難しい法律の理屈はおいといて、ここではその結論だけを押さえておけば十分です。
なお、上記3点以外にも、敷金・保証金はどうなるのかという問題もあります。
1.賃貸人たる地位の移転
先述したように、原則として、賃貸物件を買い受け、その所有者になったからといって当然に賃貸人となるわけではありません。
しかし、判例・通説では、賃貸人、賃借人の合理的意思解釈(通常だったらそう考えるであろうという解釈)や、所有権の帰属と賃料債権の帰属とが分離することは避けるべきであることを理由・根拠に、所有権の移転とともに賃貸人たる地位も当然に移転・承継するとされています。
2.賃借人の承諾
法律上の理屈(賃貸人たる地位の移転は債務引受の性質も有している)からは、新賃貸人が賃借人に賃貸人たる地位の移転を主張する(例えば、家賃を請求する)には、原則として賃借人の承諾が必要ということになります。
しかし、判例・通説では、賃貸人の債務は没個性的であり、賃借人の不利益とならないことから、賃借人の承諾は不要とされています。
3.旧賃貸人の賃借人に対する変更通知
譲受人が債権譲渡を第三者に主張するには民法上譲渡人から債務者へ通知をすることが必要とされています。
したがって、賃借権も債権の一つである以上、新賃貸人が賃借人に対して賃貸人たる地位の移転を主張する(例えば、家賃を請求する)には、原則として、譲渡人、つまり、旧賃貸人から賃借人への賃貸人変更の通知が必要ということになります。
しかし、判例・通説では、所有権移転登記を具備すれば、新賃貸人は賃借人に対して賃貸人たる地位の移転を主張できるとし、変更通知は必ずしも必要とされていません。
ただし、無用の混乱を避けるため、実際には賃貸人が変更になった旨の通知をしているところが多いでしょう。
Q.反社会勢力の人を、それと知らずに入居させてしまいました。
督促したとき「知り合いに○○会の偉い人がいる」と暴力団等の影をちらつかせます。
どのように対応したら良いでしょうか。
A.本物の方ほど「○○組の」とは言わないものですが・・・。
本当に暴力団関係者の可能性が高い場合は、すぐに管轄する警察署の相談窓口へ行きましょう。
あらかじめ、契約書や車のナンバー等の相談要点をまとめた書面を用意しておくと、担当刑事さんの手間が省けます。
もし万一、暴力団関係者と思われる人と面談しなければならないときは、相手は心理戦のプロということを知っておくべきです。
そして、揚げ足を取られたり話を違う方向へ持っていかれるような、余計な言葉を発しないように注意してください。
交渉で訪問する際は、警察へその旨を告げて複数での訪問と、ボイスレコーダーでの記録をするようにしましょう。
経験上ですが反社会勢力の入居者には、希望する場所はエリア限定で、希望建物はRC物件、希望間取がファミリータイプという特徴があるように思います。
そのうえで、最初から家賃を滞納して、バレた後も出来るだけ居住しようとする短期滞在型と、反社会勢力であることを隠して長く居住することを目的とした長期滞在型とに分類しています。
短期滞在型は、法人契約で社長が保証人となり、商業謄本、印鑑証明等の準備が早く、やたら礼儀正しい。
そのうちに、入居者から高級車の無断駐車が増えたと連絡が入り、出入りしている人が怖い感じで、契約金を支払った後、一切賃料を払わない、という流れが多いように思います。
ご相談の入居者さんは、こちらのタイプかもしれません。
長期滞在型は賃料の滞納は起こしません。
目的が、身分を隠して長期に滞在することだからです。
さて、不当要求等防止責任者講習というのがあり、各都道府県には「暴力追放推進センター」通称「暴追センター」が設置されています。
現在事件が起きている場合は、すぐに110番ですが、「これから事件になりそう」とか「事前に相談したい」と言う場合は暴追センターへ相談するようにしましょう。
督促したとき「知り合いに○○会の偉い人がいる」と暴力団等の影をちらつかせます。
どのように対応したら良いでしょうか。
A.本物の方ほど「○○組の」とは言わないものですが・・・。
本当に暴力団関係者の可能性が高い場合は、すぐに管轄する警察署の相談窓口へ行きましょう。
あらかじめ、契約書や車のナンバー等の相談要点をまとめた書面を用意しておくと、担当刑事さんの手間が省けます。
もし万一、暴力団関係者と思われる人と面談しなければならないときは、相手は心理戦のプロということを知っておくべきです。
そして、揚げ足を取られたり話を違う方向へ持っていかれるような、余計な言葉を発しないように注意してください。
交渉で訪問する際は、警察へその旨を告げて複数での訪問と、ボイスレコーダーでの記録をするようにしましょう。
経験上ですが反社会勢力の入居者には、希望する場所はエリア限定で、希望建物はRC物件、希望間取がファミリータイプという特徴があるように思います。
そのうえで、最初から家賃を滞納して、バレた後も出来るだけ居住しようとする短期滞在型と、反社会勢力であることを隠して長く居住することを目的とした長期滞在型とに分類しています。
短期滞在型は、法人契約で社長が保証人となり、商業謄本、印鑑証明等の準備が早く、やたら礼儀正しい。
そのうちに、入居者から高級車の無断駐車が増えたと連絡が入り、出入りしている人が怖い感じで、契約金を支払った後、一切賃料を払わない、という流れが多いように思います。
ご相談の入居者さんは、こちらのタイプかもしれません。
長期滞在型は賃料の滞納は起こしません。
目的が、身分を隠して長期に滞在することだからです。
さて、不当要求等防止責任者講習というのがあり、各都道府県には「暴力追放推進センター」通称「暴追センター」が設置されています。
現在事件が起きている場合は、すぐに110番ですが、「これから事件になりそう」とか「事前に相談したい」と言う場合は暴追センターへ相談するようにしましょう。
今回は繁忙期向けの対策として、モデルルームの作り方の基礎について、お伝えしたいと思います。
モデルルームというと、少しハードルが高いと思われますが、始めから大きな家具を入れる必要はありません。
まず小さな小物を飾り付けするところから始めてみるのが良いと思います。
場所別にお勧めの小物類をあげてみます。
玄関に飾り付けできるもの
内見者を素敵な玄関マットとスリッパでお迎えしましょう。
ただ案内用のスリッパを置いている空室は多いと思いますが、玄関ドアを開けて一番最初に目に付く場所なので、デザインや色の素敵なものを置いてみると見栄えが違います。
マットとスリッパの色や素材を合わせるのがコツです。
ファミリー物件ならばスタンド式のスリッパラックを設置しても実用的かつインテリアとしても素敵です。
下駄箱の上などに小物を置けるスペースがある場合は、写真立てや小さな植物、置物などを飾ると良いでしょう。
浴室に飾り付けできるもの
浴室にシャンプーなどを置く棚があれば、お洒落なシャンプーやリンスのボトルを置きましょう。
最近は色やデザインの素敵なものがたくさん売っています。
タオルハンガーには綺麗な色のボディタオルを掛けたり、S字フックを使って可愛いスポンジをぶら下げるのもいいですね。
窓があれば窓枠に小さなグリーンを飾りましょう。
三点ユニットバスなら、シャワーカーテンもインテリアになります。
安すぎるモノはまれに、ユニットバスの壁などに色移りするので注意して下さい。
洗面台に飾り付けできるもの
洗面台の棚部分には、プラスチックやガラスの小さな瓶類を置くと様になります。
ここでフェイクグリーン(人工植物)は大活躍します。
タオルハンガーに二つ折りのタオルを掛けます。
トイレに飾り付けできるものマットやスリッパはここでも活躍します。
トイレ用のマットとお揃いのスリッパを設置しましょう。
タオルはそのままタオルハンガーに掛けず、縦に二つ折りにして、輪の方を手前にかけるとモデルルームらしくなります。
トイレットペーパーを置く棚などがあれば、フェイクグリーンなどを置くと見栄えがグッとよくなります。
キッチンに飾り付けできるもの
キッチン周りには小物が置けるところがたくさんあります。
料理を連想させる小物類を置きましょう。
おしゃれな缶や調味料入れ、キッチンカトラリー、ペーパーホルダー、カップやグラス類などです。
コンロがあれば、ケトルや小鍋などを置いても存在感があります。
キッチンの吊り戸棚下にラックがあるタイプの場合は、S字フックで小物をぶら下げてもいいですね。
ラックがなくても、吊戸棚の底板にはめ込む形のワイングラスラックなどもあります。
ワイングラスを逆さまに吊るせるので、レストランのようなお洒落な雰囲気になります。
さて、ここまで読んで頂き、「どこで買ったらいいか分からない」と思った方も多いと思います。
最初からあまりお金も掛けられませんので、お勧めは安価でセンスの良い小物が手に入るお店です。
セリアやダイソーなどの100円ショップがあります。
特にセリアはこれで100円?と驚くようなインテリアディスプレイ用小物がたくさん売っています。
セリアのホームページには、「今月のインテリア」というページがあるので、慣れないうちは最初にここでイメージトレーニングしてから、実際のお店に行くのが良いと思います。
お店が近くにない方は、インターネットショップという手もあります。
ニトリのインターネットショップ「ニトリネット」には、商品カテゴリーの中に「インテリア雑貨・生活小物」という分類がされているので探しやすいですよ。
インターネットショップの良いところは、商品が実際に飾られている写真がある事です。
その飾り方を真似すると、初心者でもセンス良く飾り付け出来ます。
インターネットショップはインテリアの素晴らしい教科書となります。
ぜひ、小物を使ったモデルルーム作りに挑戦してみて下さい。
モデルルームというと、少しハードルが高いと思われますが、始めから大きな家具を入れる必要はありません。
まず小さな小物を飾り付けするところから始めてみるのが良いと思います。
場所別にお勧めの小物類をあげてみます。
玄関に飾り付けできるもの
内見者を素敵な玄関マットとスリッパでお迎えしましょう。
ただ案内用のスリッパを置いている空室は多いと思いますが、玄関ドアを開けて一番最初に目に付く場所なので、デザインや色の素敵なものを置いてみると見栄えが違います。
マットとスリッパの色や素材を合わせるのがコツです。
ファミリー物件ならばスタンド式のスリッパラックを設置しても実用的かつインテリアとしても素敵です。
下駄箱の上などに小物を置けるスペースがある場合は、写真立てや小さな植物、置物などを飾ると良いでしょう。
浴室に飾り付けできるもの
浴室にシャンプーなどを置く棚があれば、お洒落なシャンプーやリンスのボトルを置きましょう。
最近は色やデザインの素敵なものがたくさん売っています。
タオルハンガーには綺麗な色のボディタオルを掛けたり、S字フックを使って可愛いスポンジをぶら下げるのもいいですね。
窓があれば窓枠に小さなグリーンを飾りましょう。
三点ユニットバスなら、シャワーカーテンもインテリアになります。
安すぎるモノはまれに、ユニットバスの壁などに色移りするので注意して下さい。
洗面台に飾り付けできるもの
洗面台の棚部分には、プラスチックやガラスの小さな瓶類を置くと様になります。
ここでフェイクグリーン(人工植物)は大活躍します。
タオルハンガーに二つ折りのタオルを掛けます。
トイレに飾り付けできるものマットやスリッパはここでも活躍します。
トイレ用のマットとお揃いのスリッパを設置しましょう。
タオルはそのままタオルハンガーに掛けず、縦に二つ折りにして、輪の方を手前にかけるとモデルルームらしくなります。
トイレットペーパーを置く棚などがあれば、フェイクグリーンなどを置くと見栄えがグッとよくなります。
キッチンに飾り付けできるもの
キッチン周りには小物が置けるところがたくさんあります。
料理を連想させる小物類を置きましょう。
おしゃれな缶や調味料入れ、キッチンカトラリー、ペーパーホルダー、カップやグラス類などです。
コンロがあれば、ケトルや小鍋などを置いても存在感があります。
キッチンの吊り戸棚下にラックがあるタイプの場合は、S字フックで小物をぶら下げてもいいですね。
ラックがなくても、吊戸棚の底板にはめ込む形のワイングラスラックなどもあります。
ワイングラスを逆さまに吊るせるので、レストランのようなお洒落な雰囲気になります。
さて、ここまで読んで頂き、「どこで買ったらいいか分からない」と思った方も多いと思います。
最初からあまりお金も掛けられませんので、お勧めは安価でセンスの良い小物が手に入るお店です。
セリアやダイソーなどの100円ショップがあります。
特にセリアはこれで100円?と驚くようなインテリアディスプレイ用小物がたくさん売っています。
セリアのホームページには、「今月のインテリア」というページがあるので、慣れないうちは最初にここでイメージトレーニングしてから、実際のお店に行くのが良いと思います。
お店が近くにない方は、インターネットショップという手もあります。
ニトリのインターネットショップ「ニトリネット」には、商品カテゴリーの中に「インテリア雑貨・生活小物」という分類がされているので探しやすいですよ。
インターネットショップの良いところは、商品が実際に飾られている写真がある事です。
その飾り方を真似すると、初心者でもセンス良く飾り付け出来ます。
インターネットショップはインテリアの素晴らしい教科書となります。
ぜひ、小物を使ったモデルルーム作りに挑戦してみて下さい。
司会 今月は「入居者さんの声」の中から「費用のかからないリフォーム」をテーマにして、お話いただきたいと思います。
まず最初は「玄関が狭く、靴やコートや傘などを収納するスペースがない」という声が多いのですが、いかがでしょうか。
K 賃貸物件の玄関は宿命的に狭いですよね。
間取り的にはどうしようもないです。
A 下駄箱等の収納は下から天井まで使い切るべきですね。
もし上の部分が空いているなら、棚を設置した方がいいと思います。
D 壁に「コート掛け」や、「姿見用」のウォールミラーを取り付け喜ばれたことがあります。
T この前教わったのですが、玄関の隣がユニットバスの場合、「使われていない空間」が生まれるそうです。
その部分を上手く使って「傘おき」を作ったオーナーさんを知っています。
司会 なるほど。
アイデアですねえ。
つぎに玄関以外でも「収納が足りない」という声が多く集まっています。
日常の衣類も、季節物も、調理器具や食器類、洗濯物など、片付けるスペースがないと室内に散乱してしまう、という切実な声ですね。
T 賃貸の「収納不足」は本当に仕方がないですよね。
賃貸経営者としては、収納よりも部屋の広さを優先してしまいます。
K インターネットで注目されるのは「部屋の大きさ」ですからね。
A 収納もアイデア次第ですよ。
空間をもっと利用すべきだと思います。
上部の空間には、結構なデッドスペースがありますよね。
僕の16㎡の1Kの6畳部屋は「収納なし」ですが、壁の梁(はり)の下に横ポールを取り付けて、衣類等を掛けられるようにしています。
3m以上もあるので、多くのものが掛けられますよ。
T 洗濯機の上部や室内の空いた壁に、棚を取り付けるのも収納アップになりますよ。
「棚柱」とか「ガチャ柱」とかいう「棚受け金具」を取り付けるだけで簡単にできます。
「下地合板」は必要ですが。
W 収納の中も無駄に空いているスペースがありますよね。
上の部分や隅っこなどは、ここに棚を付けたら良い収納になると思います。
賃貸物件は狭いだけに「スペースを使い切る」というアイデアが必要ですね。
司会 「コンセントが少ない。
洗濯物を干す場所がなく不便」という声もあります。
K コンセントは確かに少ないでしょうね。
電気屋さんに頼めば、それほど費用はかからないでしょう。
D 洗濯物は、陽当たりの条件が良くないベランダの物件でしょうか。
浴室乾燥機があればいい、ということかな?
A それよりも、室内に干せる場所があると便利です。
よくカーテンレールに洗濯物を掛けているみたいだから、そこに、物干しを掛けられる器具を付けてあげると喜ばれます。
数千円で済みますよ。
司会 最後に、「水回り設備が古いので新しく取り替えて欲しい」という声と、「室内に色味が乏しい。
壁も天井も「ほとんどが白っぽい色」で囲まれている」という不満の声が寄せられています。
何かアイデアはありますか?
K 設備は簡単には取り替えられないですよね。
最低でも15年くらいは使いたいです。
大規模なリノベーションをする時に、一緒に取り替えるのがベストタイミングだと思います。
だから簡易的な対応で、入居者さんの要望に応えた方がいいですよね。
T ダイノックシートというフィルムを貼るのが良いですよ。
キッチンの扉や室内ドアとかユニットバスの壁にも貼れますし、コストもかからずに、スゴク綺麗になりますね。
A 室内の色が寂しいという声が多いのは、原状回復工事で当たり障りのない「白基調の壁紙」を選んでいるからですよね。
勇気を出して、カラーや模様の入ったクロスを使えば良いと思います。
一面に貼るだけで、雰囲気がガラッと変わりますよ。
W 部屋だけでなく玄関の壁やトイレの壁にも、一面だけカラーや模様のクロスを使うと雰囲気が変わりますね。
お部屋を見に来たお客さまに「わぁー」と言ってもらえます。
それから、壁だけでなく天井のクロスも「模様入り」を使ってみましたが、入居者さんにも好評です。
友人が訪ねてきたとき「いいなー」と言われたそうです(笑)。
T 床材も、フロアタイルなど多くの種類が出ていて、色も柄も豊富で楽しいです。
置き方次第で色々と表情が変わりますしね。
とにかく、お金をかけるのではなく頭を使って、色々とチャレンジするのが良いのではないでしょうか。
司会 「入居者さんの声」には、賃貸経営のヒントがいっぱいですね。
本日の皆さんのアイデアは費用もかからないものばかりでした。
賃貸経営で収益を出すためには、高い効果を少ない投資で実現することが大事ですね。
とても参考になりました。
まず最初は「玄関が狭く、靴やコートや傘などを収納するスペースがない」という声が多いのですが、いかがでしょうか。
K 賃貸物件の玄関は宿命的に狭いですよね。
間取り的にはどうしようもないです。
A 下駄箱等の収納は下から天井まで使い切るべきですね。
もし上の部分が空いているなら、棚を設置した方がいいと思います。
D 壁に「コート掛け」や、「姿見用」のウォールミラーを取り付け喜ばれたことがあります。
T この前教わったのですが、玄関の隣がユニットバスの場合、「使われていない空間」が生まれるそうです。
その部分を上手く使って「傘おき」を作ったオーナーさんを知っています。
司会 なるほど。
アイデアですねえ。
つぎに玄関以外でも「収納が足りない」という声が多く集まっています。
日常の衣類も、季節物も、調理器具や食器類、洗濯物など、片付けるスペースがないと室内に散乱してしまう、という切実な声ですね。
T 賃貸の「収納不足」は本当に仕方がないですよね。
賃貸経営者としては、収納よりも部屋の広さを優先してしまいます。
K インターネットで注目されるのは「部屋の大きさ」ですからね。
A 収納もアイデア次第ですよ。
空間をもっと利用すべきだと思います。
上部の空間には、結構なデッドスペースがありますよね。
僕の16㎡の1Kの6畳部屋は「収納なし」ですが、壁の梁(はり)の下に横ポールを取り付けて、衣類等を掛けられるようにしています。
3m以上もあるので、多くのものが掛けられますよ。
T 洗濯機の上部や室内の空いた壁に、棚を取り付けるのも収納アップになりますよ。
「棚柱」とか「ガチャ柱」とかいう「棚受け金具」を取り付けるだけで簡単にできます。
「下地合板」は必要ですが。
W 収納の中も無駄に空いているスペースがありますよね。
上の部分や隅っこなどは、ここに棚を付けたら良い収納になると思います。
賃貸物件は狭いだけに「スペースを使い切る」というアイデアが必要ですね。
司会 「コンセントが少ない。
洗濯物を干す場所がなく不便」という声もあります。
K コンセントは確かに少ないでしょうね。
電気屋さんに頼めば、それほど費用はかからないでしょう。
D 洗濯物は、陽当たりの条件が良くないベランダの物件でしょうか。
浴室乾燥機があればいい、ということかな?
A それよりも、室内に干せる場所があると便利です。
よくカーテンレールに洗濯物を掛けているみたいだから、そこに、物干しを掛けられる器具を付けてあげると喜ばれます。
数千円で済みますよ。
司会 最後に、「水回り設備が古いので新しく取り替えて欲しい」という声と、「室内に色味が乏しい。
壁も天井も「ほとんどが白っぽい色」で囲まれている」という不満の声が寄せられています。
何かアイデアはありますか?
K 設備は簡単には取り替えられないですよね。
最低でも15年くらいは使いたいです。
大規模なリノベーションをする時に、一緒に取り替えるのがベストタイミングだと思います。
だから簡易的な対応で、入居者さんの要望に応えた方がいいですよね。
T ダイノックシートというフィルムを貼るのが良いですよ。
キッチンの扉や室内ドアとかユニットバスの壁にも貼れますし、コストもかからずに、スゴク綺麗になりますね。
A 室内の色が寂しいという声が多いのは、原状回復工事で当たり障りのない「白基調の壁紙」を選んでいるからですよね。
勇気を出して、カラーや模様の入ったクロスを使えば良いと思います。
一面に貼るだけで、雰囲気がガラッと変わりますよ。
W 部屋だけでなく玄関の壁やトイレの壁にも、一面だけカラーや模様のクロスを使うと雰囲気が変わりますね。
お部屋を見に来たお客さまに「わぁー」と言ってもらえます。
それから、壁だけでなく天井のクロスも「模様入り」を使ってみましたが、入居者さんにも好評です。
友人が訪ねてきたとき「いいなー」と言われたそうです(笑)。
T 床材も、フロアタイルなど多くの種類が出ていて、色も柄も豊富で楽しいです。
置き方次第で色々と表情が変わりますしね。
とにかく、お金をかけるのではなく頭を使って、色々とチャレンジするのが良いのではないでしょうか。
司会 「入居者さんの声」には、賃貸経営のヒントがいっぱいですね。
本日の皆さんのアイデアは費用もかからないものばかりでした。
賃貸経営で収益を出すためには、高い効果を少ない投資で実現することが大事ですね。
とても参考になりました。
騒音は賃貸物件の代表的なトラブルです。
このトラブルの内、次の4つについて対応を考えます。
①入居者が騒ぐ音
②入居者の配慮不足による音
③住宅設備による音
④普通に暮らしている音
まず①は、飲み会や麻雀などが代表的ですが、騒音元が特定できるので一番対処がしやすいといえます。
騒音元に直接注意をして改めていただきます。
改めるまで注意をし、それでも止めない確信犯なら退去をお願いします。
②の「配慮不足による音」は入居して間もない時によく発生します。
特に鉄筋コンクリートの物件に引越してきて、テレビの音を大きくたり部屋の中で運動したり、自分の出している音が響いていないと思い込んでいる事が理由となります。
「結構響くものなんです」と教えてあげると、気をつけてくれるようになります。
もし騒音元の部屋が特定できないときは、手順1として書面で全世帯に注意文書を配布します。
この書面のポイントは、何月何日何時頃、どんな音がしていたかを明確にして書くことです。
手順2として、書面配布でも止まない場合は、騒音元と思われる入居者へ訪問しますが、最初は「○○さんのお宅では音が聞こえませんか?」というふうに尋ねます。
共同住宅なので思ってる以上に音が響いてしまう、ということを伝えると、「自分かも知れない」と改善してくれることが多いのです。
③の「住宅設備による音」は設備や構造上の問題で音が発生する事があります。
代表的なのは玄関ドアを閉める音。
これはドアクローザーの調整で直ります。
室内建具の開閉音は、建具の閉まりが悪いと力を入れて閉めるので音が出てクレームになります。
これも調整修理をします。
風呂場やトイレの換気扇からの異音や、洗濯機の振動音、全自動洗濯機の使用時に良く発生する「ウォーターハンマー現象」という音など、それぞれに対処します。
④の「普通に暮らしている音」は、音を出している側が通常の使い方をしている可能性が高いケースです。
そのときは、クレーム元の入居者宅に訪問して音の大きさを確認する必要があります。
担当者が「この音がうるさいかどうか」の許容範囲を判断します。
確かにうるさい時は、「かかとで歩かない」などの注意や、「ドアの開閉を静かに」など、具体的な内容を書いた文書を全世帯へ配布します。
それでも改善されず、再度の文書配布でもダメな場合は、直接騒音元へ訪問し、丁寧に歩き方や音が響いている事への対応のご協力をお願いします。
音を確認して担当者が「許容範囲内」と判断した時は、騒音を訴えている方に問題があるかもしれません。
過剰反応や神経質な方には、貸室を移動していただくか、場合によっては退去を促す方向で話を進める場合もあります。
神経質な方がそのまま住み続けた場合、過剰反応の苦情で通常使用している入居者さんが出ていく事になってしまうケースを防ぎたいからです。
このように分けると対処法が分かりやすくなります。
このトラブルの内、次の4つについて対応を考えます。
①入居者が騒ぐ音
②入居者の配慮不足による音
③住宅設備による音
④普通に暮らしている音
まず①は、飲み会や麻雀などが代表的ですが、騒音元が特定できるので一番対処がしやすいといえます。
騒音元に直接注意をして改めていただきます。
改めるまで注意をし、それでも止めない確信犯なら退去をお願いします。
②の「配慮不足による音」は入居して間もない時によく発生します。
特に鉄筋コンクリートの物件に引越してきて、テレビの音を大きくたり部屋の中で運動したり、自分の出している音が響いていないと思い込んでいる事が理由となります。
「結構響くものなんです」と教えてあげると、気をつけてくれるようになります。
もし騒音元の部屋が特定できないときは、手順1として書面で全世帯に注意文書を配布します。
この書面のポイントは、何月何日何時頃、どんな音がしていたかを明確にして書くことです。
手順2として、書面配布でも止まない場合は、騒音元と思われる入居者へ訪問しますが、最初は「○○さんのお宅では音が聞こえませんか?」というふうに尋ねます。
共同住宅なので思ってる以上に音が響いてしまう、ということを伝えると、「自分かも知れない」と改善してくれることが多いのです。
③の「住宅設備による音」は設備や構造上の問題で音が発生する事があります。
代表的なのは玄関ドアを閉める音。
これはドアクローザーの調整で直ります。
室内建具の開閉音は、建具の閉まりが悪いと力を入れて閉めるので音が出てクレームになります。
これも調整修理をします。
風呂場やトイレの換気扇からの異音や、洗濯機の振動音、全自動洗濯機の使用時に良く発生する「ウォーターハンマー現象」という音など、それぞれに対処します。
④の「普通に暮らしている音」は、音を出している側が通常の使い方をしている可能性が高いケースです。
そのときは、クレーム元の入居者宅に訪問して音の大きさを確認する必要があります。
担当者が「この音がうるさいかどうか」の許容範囲を判断します。
確かにうるさい時は、「かかとで歩かない」などの注意や、「ドアの開閉を静かに」など、具体的な内容を書いた文書を全世帯へ配布します。
それでも改善されず、再度の文書配布でもダメな場合は、直接騒音元へ訪問し、丁寧に歩き方や音が響いている事への対応のご協力をお願いします。
音を確認して担当者が「許容範囲内」と判断した時は、騒音を訴えている方に問題があるかもしれません。
過剰反応や神経質な方には、貸室を移動していただくか、場合によっては退去を促す方向で話を進める場合もあります。
神経質な方がそのまま住み続けた場合、過剰反応の苦情で通常使用している入居者さんが出ていく事になってしまうケースを防ぎたいからです。
このように分けると対処法が分かりやすくなります。
民泊については前回でも伝えさせていただきました。
この、「民泊を賃貸の空室に活用する」という考えに対して、「積極的に活用したい」「ゼッタイにやらない」「興味はある」など、オーナーの反応は様々でしょう。
お考えがどちらにしても、情報収集しておくことは大事ではないかと思います。
この民泊が、2020年まで大きな目玉となることは間違いがないと考えられるからです。
そこで参考になる解説本を探してみました。
賃貸管理の実績のある著者の本はないか、と探したところ、見つけました。
共同著者の一人の小沢氏は不動産管理業務全般のサービスを提供している方なのだそうです。
さて、本書は1章から5章で構成されていますが、その中で重要なのは3章です。
実務者ならではのデータや実例や解説が豊富に紹介されています。
以下、特に参考になったところを抜き出してみましょう。
まず民泊ならAirbnb(以下、エアビー)というシステムを活用することが前提となりますが、2014年の東京のエアビーに掲載された物件の平均稼働率の実態は、70%を超えているだろう、とのことです。
通常の賃貸物件でも、築年数が20年を超えていたら、下手をすると稼働率は70%を下回るかもしれないので、この数字に正直驚きました。
本書によると、利用度が高いのは3月20日から5月5日までとなっています。
ちょうど賃貸の繁忙期が終わる頃ですね。
日本のこの時期は一番過ごしやすい、と外国人は感じているのでしょう。
反対に稼働率が落ちるのは8月30日から10月下旬ですが、その理由の1つは「秋の長雨」です。
海外の旅行情報でも「9月の日本はお勧めでない」と紹介されているとか。
日本人はこの雨に風情を感じるのですが、外国人にとっては「最も四季を感じにくい時期」なのだそうです。
日本の四季によっても需要に波があるということです。
さて、海外観光客は日本の宿泊施設に何を求めているかというと、「外国人向けに作られた不自然な和風」には関心がなく、「現代のありのままの日本の部屋」を求めているとのこと。
キッチンや浴室は使い慣れている洋風で、寝室は和室というのがベストマッチングです。
築20年を超えたアパート・マンションはピッタリという感じがします。
エアビー(民泊)利用が最も多い国籍はアメリカ人で、続いて、中国人です。
中国の旧正月にあたる2月は中国人の利用者が劇的に増えます。
つづいて本書では、賃貸物件の空室を民泊に活用している実例を5件ほど紹介しています。
どれも東京の例なのが残念ですが、民泊に貸し出す経緯と、結果としてどれくらいの収支になったか、事細かく数字で紹介されているのは興味深いレポートです。
採用している事例なので当然ですが、その収益は一般賃貸で貸し出した時と比べて驚くほど高くなっています。
最も需要があるのは5人くらい泊まれる部屋ということから、民泊の部屋の広さは、30㎡以上40㎡がベストです。
ホテルや旅館は2~3人の定員が多く、二組に分かれなければならないので不便なのでしょう。
最後は、エアビーを使って外国人旅行者を募集する際の運営方法が、詳細に解説されています。
「適正な宿泊料を設定する方法」「最初は3割引きにして実績をつくる」等のテクニックも紹介されています。
少しハードルが高く感じられるのがコミュニケーションの部分で、基本的には「英語力」が求められます。
利用者と直接会うのは避けることが出来ますが、宿泊希望者からメールで質問が来ることが多いので、英文を読み解いて、英文で返さなければなりません。
そして可能であれば、英文による「ウエルカムガイド」を用意することを勧めています。
最寄り駅から物件までの案内や、室内設備の使い方や、付近のお勧めスポットや、トラブル対応についての説明を用意してあげることが、外国人への気遣いになります。
これは少しハードルが高く感じる作業ですね。
そこで、もし不安なら、初回は「代行会社」を活用することを本書は薦めています。
宿泊収入の30%程度の料金を支払うことで、募集からチェックイン、チェックアウトまでのすべてを代行する会社が登場しているのです。
さて、この本の主旨は「民泊活用のすすめ」ですので、外国人旅行者に空室を貸すことのデメリットについては、ほとんど触れられていません。
その部分の不安は当然に残ります。
ただ、エアビーというシステムを使って、外国人旅行者に短期貸しをしながら、稼働していない空室を活用する実態が、本書によって少しイメージできるでしょう。
2~3年前には全くなかった手法がいつの間にか生まれていて、これから活発になると予想されているのですから、「やるかやらないか」の判断は別として、知っておいて邪魔にはならない情報だと思います。
この、「民泊を賃貸の空室に活用する」という考えに対して、「積極的に活用したい」「ゼッタイにやらない」「興味はある」など、オーナーの反応は様々でしょう。
お考えがどちらにしても、情報収集しておくことは大事ではないかと思います。
この民泊が、2020年まで大きな目玉となることは間違いがないと考えられるからです。
そこで参考になる解説本を探してみました。
賃貸管理の実績のある著者の本はないか、と探したところ、見つけました。
共同著者の一人の小沢氏は不動産管理業務全般のサービスを提供している方なのだそうです。
さて、本書は1章から5章で構成されていますが、その中で重要なのは3章です。
実務者ならではのデータや実例や解説が豊富に紹介されています。
以下、特に参考になったところを抜き出してみましょう。
まず民泊ならAirbnb(以下、エアビー)というシステムを活用することが前提となりますが、2014年の東京のエアビーに掲載された物件の平均稼働率の実態は、70%を超えているだろう、とのことです。
通常の賃貸物件でも、築年数が20年を超えていたら、下手をすると稼働率は70%を下回るかもしれないので、この数字に正直驚きました。
本書によると、利用度が高いのは3月20日から5月5日までとなっています。
ちょうど賃貸の繁忙期が終わる頃ですね。
日本のこの時期は一番過ごしやすい、と外国人は感じているのでしょう。
反対に稼働率が落ちるのは8月30日から10月下旬ですが、その理由の1つは「秋の長雨」です。
海外の旅行情報でも「9月の日本はお勧めでない」と紹介されているとか。
日本人はこの雨に風情を感じるのですが、外国人にとっては「最も四季を感じにくい時期」なのだそうです。
日本の四季によっても需要に波があるということです。
さて、海外観光客は日本の宿泊施設に何を求めているかというと、「外国人向けに作られた不自然な和風」には関心がなく、「現代のありのままの日本の部屋」を求めているとのこと。
キッチンや浴室は使い慣れている洋風で、寝室は和室というのがベストマッチングです。
築20年を超えたアパート・マンションはピッタリという感じがします。
エアビー(民泊)利用が最も多い国籍はアメリカ人で、続いて、中国人です。
中国の旧正月にあたる2月は中国人の利用者が劇的に増えます。
つづいて本書では、賃貸物件の空室を民泊に活用している実例を5件ほど紹介しています。
どれも東京の例なのが残念ですが、民泊に貸し出す経緯と、結果としてどれくらいの収支になったか、事細かく数字で紹介されているのは興味深いレポートです。
採用している事例なので当然ですが、その収益は一般賃貸で貸し出した時と比べて驚くほど高くなっています。
最も需要があるのは5人くらい泊まれる部屋ということから、民泊の部屋の広さは、30㎡以上40㎡がベストです。
ホテルや旅館は2~3人の定員が多く、二組に分かれなければならないので不便なのでしょう。
最後は、エアビーを使って外国人旅行者を募集する際の運営方法が、詳細に解説されています。
「適正な宿泊料を設定する方法」「最初は3割引きにして実績をつくる」等のテクニックも紹介されています。
少しハードルが高く感じられるのがコミュニケーションの部分で、基本的には「英語力」が求められます。
利用者と直接会うのは避けることが出来ますが、宿泊希望者からメールで質問が来ることが多いので、英文を読み解いて、英文で返さなければなりません。
そして可能であれば、英文による「ウエルカムガイド」を用意することを勧めています。
最寄り駅から物件までの案内や、室内設備の使い方や、付近のお勧めスポットや、トラブル対応についての説明を用意してあげることが、外国人への気遣いになります。
これは少しハードルが高く感じる作業ですね。
そこで、もし不安なら、初回は「代行会社」を活用することを本書は薦めています。
宿泊収入の30%程度の料金を支払うことで、募集からチェックイン、チェックアウトまでのすべてを代行する会社が登場しているのです。
さて、この本の主旨は「民泊活用のすすめ」ですので、外国人旅行者に空室を貸すことのデメリットについては、ほとんど触れられていません。
その部分の不安は当然に残ります。
ただ、エアビーというシステムを使って、外国人旅行者に短期貸しをしながら、稼働していない空室を活用する実態が、本書によって少しイメージできるでしょう。
2~3年前には全くなかった手法がいつの間にか生まれていて、これから活発になると予想されているのですから、「やるかやらないか」の判断は別として、知っておいて邪魔にはならない情報だと思います。