もしもの時の為に、遺言書はどのように残すべき?
遺言書Q&A
Q 68歳の16世帯アパートオーナーです。
借入は残っていません。
サラリーマンを62歳で退職しましたが、特に体の不具合はなく健康です。
家族は妻と子供3人(長男、長女、次女)で、皆 家庭をもって独立しています。
相続税も上がったので心配ですが、まず遺言を残しておいた方がいいと聞きました。
どうなんでしょうか。
A 日本は高齢化や家族形態の多様化が進んでいますので、ご本人の意思に沿った相続が行われるためには、遺言書の作成は望ましいことです。
遺言を書くためには「遺言能力があること」が必要です。
認知症になってからでは、原則、遺言を書くことができません。
遺言には3種類ありますが、お勧めは「公正証書遺言」です。
公証役場で遺言として残したい内容を口述して証書にしてもらうことで作成できます。
2名の保証人と作成手数料が必要となります。
ちなみに財産の額が5000万~1億円の場合で、手数料は4万3000円になります。
本人に遺言書の正本と謄本が交付され、原本は公証役場に保管されるので安心です。
昨年の4月から電子データ化が実施されていて、万一、大災害などで原本が失われてもデータをプリントできるようになりました。
あなたの場合の法定相続割合は、奥様が2分の1でお子様が6分の1ずつとなりますね。
あなたのご家族では問題ないと思いますが、子供が母親の前で法定相続分の財産を引き継ぐことを強く主張する場合もあります。
つまり子供3人が「私は6分の1が欲しい!」と訴えるのです。
財産は、法定相続割合どおりにきっちりと分けられるものではないですし、母親以外には相続税が課税されることになります。
一次相続では、妻に多くを引き継がせる、という選択もありますから、そのためにも、あなたの意思を遺言に残しておくことが大事です。
A 法律で認知症の方は契約関係の行為ができないと定められています。
不動産を売買したり、贈与したり、遺言を書くこともできなくなります。
“まだら認知症”と言われるような、時間帯によって症状がひどかったり、突然我を取り戻したように話が理解できたりする場合なら、いくつか打つ手はあります。
判断能力が少しでもあって、名前、住所、自分がどこにいるかわかる、署名できるというレベルでしたら、頭が冴えているときに公証役場に行く(あるいは来てもらう)ことでオッケイでしょう。
お知り合いで該当の方がおられるようでしたら、弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
A 「自筆証書遺言」という方法があります。自分で全文を書きます。
代筆やパソコンでの作成は認められませんし、細かい規定があり、不備や誤りがあると遺言として認められません。
紛失や破棄される可能性もあります。
相続が発生した時は家庭裁判所に提出し、検認手続きを受けなければ執行できません。
もうひとつは「秘密証書遺言」ですが、利用する人は少ない方法です。
財産を残す者には、残された人に対し、自分の財産をどのように配分するか決める責任があります。
意思を明確にしておけば相続争いも起きないでしょう。
ご家族や親類に争いの火種を残さないために、遺言を残すべきだと思います。
Q 68歳の16世帯アパートオーナーです。
借入は残っていません。
サラリーマンを62歳で退職しましたが、特に体の不具合はなく健康です。
家族は妻と子供3人(長男、長女、次女)で、皆 家庭をもって独立しています。
相続税も上がったので心配ですが、まず遺言を残しておいた方がいいと聞きました。
どうなんでしょうか。
A 日本は高齢化や家族形態の多様化が進んでいますので、ご本人の意思に沿った相続が行われるためには、遺言書の作成は望ましいことです。
遺言を書くためには「遺言能力があること」が必要です。
認知症になってからでは、原則、遺言を書くことができません。
遺言には3種類ありますが、お勧めは「公正証書遺言」です。
公証役場で遺言として残したい内容を口述して証書にしてもらうことで作成できます。
2名の保証人と作成手数料が必要となります。
ちなみに財産の額が5000万~1億円の場合で、手数料は4万3000円になります。
本人に遺言書の正本と謄本が交付され、原本は公証役場に保管されるので安心です。
昨年の4月から電子データ化が実施されていて、万一、大災害などで原本が失われてもデータをプリントできるようになりました。
あなたの場合の法定相続割合は、奥様が2分の1でお子様が6分の1ずつとなりますね。
あなたのご家族では問題ないと思いますが、子供が母親の前で法定相続分の財産を引き継ぐことを強く主張する場合もあります。
つまり子供3人が「私は6分の1が欲しい!」と訴えるのです。
財産は、法定相続割合どおりにきっちりと分けられるものではないですし、母親以外には相続税が課税されることになります。
一次相続では、妻に多くを引き継がせる、という選択もありますから、そのためにも、あなたの意思を遺言に残しておくことが大事です。
Q さきほど認知症になったら遺言を書くことができないと聞きましたが?
A 法律で認知症の方は契約関係の行為ができないと定められています。
不動産を売買したり、贈与したり、遺言を書くこともできなくなります。
“まだら認知症”と言われるような、時間帯によって症状がひどかったり、突然我を取り戻したように話が理解できたりする場合なら、いくつか打つ手はあります。
判断能力が少しでもあって、名前、住所、自分がどこにいるかわかる、署名できるというレベルでしたら、頭が冴えているときに公証役場に行く(あるいは来てもらう)ことでオッケイでしょう。
お知り合いで該当の方がおられるようでしたら、弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
Q 3種類と言いましたが他にはどんな方法がありますか?
A 「自筆証書遺言」という方法があります。自分で全文を書きます。
代筆やパソコンでの作成は認められませんし、細かい規定があり、不備や誤りがあると遺言として認められません。
紛失や破棄される可能性もあります。
相続が発生した時は家庭裁判所に提出し、検認手続きを受けなければ執行できません。
もうひとつは「秘密証書遺言」ですが、利用する人は少ない方法です。
財産を残す者には、残された人に対し、自分の財産をどのように配分するか決める責任があります。
意思を明確にしておけば相続争いも起きないでしょう。
ご家族や親類に争いの火種を残さないために、遺言を残すべきだと思います。