遺言書Q&A
Q 68歳の16世帯アパートオーナーです。
借入は残っていません。
サラリーマンを62歳で退職しましたが、特に体の不具合はなく健康です。
家族は妻と子供3人(長男、長女、次女)で、皆 家庭をもって独立しています。
相続税も上がったので心配ですが、まず遺言を残しておいた方がいいと聞きました。
どうなんでしょうか。
A 日本は高齢化や家族形態の多様化が進んでいますので、ご本人の意思に沿った相続が行われるためには、遺言書の作成は望ましいことです。
遺言を書くためには「遺言能力があること」が必要です。
認知症になってからでは、原則、遺言を書くことができません。
遺言には3種類ありますが、お勧めは「公正証書遺言」です。
公証役場で遺言として残したい内容を口述して証書にしてもらうことで作成できます。
2名の保証人と作成手数料が必要となります。
ちなみに財産の額が5000万~1億円の場合で、手数料は4万3000円になります。
本人に遺言書の正本と謄本が交付され、原本は公証役場に保管されるので安心です。
昨年の4月から電子データ化が実施されていて、万一、大災害などで原本が失われてもデータをプリントできるようになりました。
あなたの場合の法定相続割合は、奥様が2分の1でお子様が6分の1ずつとなりますね。
あなたのご家族では問題ないと思いますが、子供が母親の前で法定相続分の財産を引き継ぐことを強く主張する場合もあります。
つまり子供3人が「私は6分の1が欲しい!」と訴えるのです。
財産は、法定相続割合どおりにきっちりと分けられるものではないですし、母親以外には相続税が課税されることになります。
一次相続では、妻に多くを引き継がせる、という選択もありますから、そのためにも、あなたの意思を遺言に残しておくことが大事です。
A 法律で認知症の方は契約関係の行為ができないと定められています。
不動産を売買したり、贈与したり、遺言を書くこともできなくなります。
“まだら認知症”と言われるような、時間帯によって症状がひどかったり、突然我を取り戻したように話が理解できたりする場合なら、いくつか打つ手はあります。
判断能力が少しでもあって、名前、住所、自分がどこにいるかわかる、署名できるというレベルでしたら、頭が冴えているときに公証役場に行く(あるいは来てもらう)ことでオッケイでしょう。
お知り合いで該当の方がおられるようでしたら、弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
A 「自筆証書遺言」という方法があります。自分で全文を書きます。
代筆やパソコンでの作成は認められませんし、細かい規定があり、不備や誤りがあると遺言として認められません。
紛失や破棄される可能性もあります。
相続が発生した時は家庭裁判所に提出し、検認手続きを受けなければ執行できません。
もうひとつは「秘密証書遺言」ですが、利用する人は少ない方法です。
財産を残す者には、残された人に対し、自分の財産をどのように配分するか決める責任があります。
意思を明確にしておけば相続争いも起きないでしょう。
ご家族や親類に争いの火種を残さないために、遺言を残すべきだと思います。
Q 68歳の16世帯アパートオーナーです。
借入は残っていません。
サラリーマンを62歳で退職しましたが、特に体の不具合はなく健康です。
家族は妻と子供3人(長男、長女、次女)で、皆 家庭をもって独立しています。
相続税も上がったので心配ですが、まず遺言を残しておいた方がいいと聞きました。
どうなんでしょうか。
A 日本は高齢化や家族形態の多様化が進んでいますので、ご本人の意思に沿った相続が行われるためには、遺言書の作成は望ましいことです。
遺言を書くためには「遺言能力があること」が必要です。
認知症になってからでは、原則、遺言を書くことができません。
遺言には3種類ありますが、お勧めは「公正証書遺言」です。
公証役場で遺言として残したい内容を口述して証書にしてもらうことで作成できます。
2名の保証人と作成手数料が必要となります。
ちなみに財産の額が5000万~1億円の場合で、手数料は4万3000円になります。
本人に遺言書の正本と謄本が交付され、原本は公証役場に保管されるので安心です。
昨年の4月から電子データ化が実施されていて、万一、大災害などで原本が失われてもデータをプリントできるようになりました。
あなたの場合の法定相続割合は、奥様が2分の1でお子様が6分の1ずつとなりますね。
あなたのご家族では問題ないと思いますが、子供が母親の前で法定相続分の財産を引き継ぐことを強く主張する場合もあります。
つまり子供3人が「私は6分の1が欲しい!」と訴えるのです。
財産は、法定相続割合どおりにきっちりと分けられるものではないですし、母親以外には相続税が課税されることになります。
一次相続では、妻に多くを引き継がせる、という選択もありますから、そのためにも、あなたの意思を遺言に残しておくことが大事です。
Q さきほど認知症になったら遺言を書くことができないと聞きましたが?
A 法律で認知症の方は契約関係の行為ができないと定められています。
不動産を売買したり、贈与したり、遺言を書くこともできなくなります。
“まだら認知症”と言われるような、時間帯によって症状がひどかったり、突然我を取り戻したように話が理解できたりする場合なら、いくつか打つ手はあります。
判断能力が少しでもあって、名前、住所、自分がどこにいるかわかる、署名できるというレベルでしたら、頭が冴えているときに公証役場に行く(あるいは来てもらう)ことでオッケイでしょう。
お知り合いで該当の方がおられるようでしたら、弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
Q 3種類と言いましたが他にはどんな方法がありますか?
A 「自筆証書遺言」という方法があります。自分で全文を書きます。
代筆やパソコンでの作成は認められませんし、細かい規定があり、不備や誤りがあると遺言として認められません。
紛失や破棄される可能性もあります。
相続が発生した時は家庭裁判所に提出し、検認手続きを受けなければ執行できません。
もうひとつは「秘密証書遺言」ですが、利用する人は少ない方法です。
財産を残す者には、残された人に対し、自分の財産をどのように配分するか決める責任があります。
意思を明確にしておけば相続争いも起きないでしょう。
ご家族や親類に争いの火種を残さないために、遺言を残すべきだと思います。
「ここに住みたい!」と言ってもらう方法
空室対策は、現地に来て内見(部屋と施設を見る)してもらうための工夫と、内見したら「この部屋に住みたい」と感じてもらうための工夫に分けて考えます。
お部屋が決まらない原因は、お客様が「見に来ていないか」、あるいは「見たのに気に入らないか」のどちらかしかありません。
過去の記事で、「家賃と部屋の価値のバランスを合わせる考え方」や「部屋の価値を高める具体的な方法」などを紹介してきました。
これらは、お客様に「見に来てもらう」ための様々な工夫です。
前回の記事では、「“カスタマイズできる”という募集方法」や「家具・家電等をセットして見せる」という方法を紹介しましたが、これは、内見したら気に入ってもらうための工夫です。
そこで今回は、さらに「ここに住みたい」と言ってもらうためにアピールする工夫を紹介いたします。
外観と共用部分に気を配る
実際にご案内して感じるのは、お客様が第一印象で「ここに住みたくない!」と決めるのは、意外にも部屋に入ってからではなく、外観や共用部分を見たとき、ということです。
たとえば築15年の物件の外壁が、それなりに古びているのは当然であり問題ありませんが、荒れていて放置されているという印象を与えると嫌われます。
特に共用部分のエントランスや通路にゴミが目立ったり、自転車がだらしなく放置されていたり、ゴミ置き場が汚れたままになっていると、部屋を見るまでもなく「ここには住まない!」と決断されてしまいます。
古びた外観でも、1つのプランターに季節の花が植えられているだけで、貸す側の入居者への気配りを感じてもらえます。
オーナーからの「ウエルカムメッセージ」
大家さんと店子の距離感には微妙なものがあります。
近すぎると、それを敬遠する借主もいます。
しかし誰でも「どんな大家さんなのか」「親切な大家さんならいい」とは思っているはずです。
そこで部屋の中に、さりげく「ようこそ」というメッセージが置かれていると、お客様の気持ちは引き付けられます。
メッセージの中に、その部屋に住む人が知りたい地域(お店など)の紹介が書かれていたら、親切・親身な気持ちが伝わります。
「この施設と地域で快適に暮らしてほしい」というオーナーの暖かい気持ちを伝えたいのです。
もし文面を考えるのが苦手でしたら、募集や管理を依頼している会社のスタッフが考えてくれるはずです。
時間のあるときは空気の入れ替えを
しばらく空室が続いたとき、人が暮らしていない部屋はすぐに臭いや湿気が充満しますので、定期的に空気の入れ替えをするべきです。
もちろん管理を依頼していれば、定期的に巡回してくれるはずですが、その頻度には限度があります。もしオーナーが近くにお住まいでしたら、時間の許すときはお部屋に訪れて空気を入れ換えたり、オーナーの目でお部屋をチェックしてみてください。
お客様からの交渉に備える
お客様はお部屋が気に入っても、「交渉なしで決めるのは損」と考えるのが最近の傾向です。
そのとき、「少し家賃が下がらないか」という要望に、「家賃の発生をあとにしましょう」という提案で決まることもあります。
そのときは、その場ですぐに結論が得られることが望ましいのです。
オーナー様の携帯電話を担当スタッフに伝えておくなどしていただき、なるべく連絡がとれるようになっていると、貸主側の条件をすぐ伝えて決断していただけます。
せっかく気に入っていただけたなら、お部屋を見たときにその場で決断していただかないと、大切なお客様を逃がしてしまいます。
最近のお客様は、不動産会社に訪れて部屋と施設を内見したあと、結論を出さずに帰ってから、インターネットを見て他の物件と比較する、という傾向があります。
でも、その場で「ここでよい」と説得できる「理由」があれば決めてもらえます。
そのための仕掛けが、ひとつでもふたつでも欲しいのです。
“お得感”を感じていただく工夫
人は甲乙付けがたい商品を前に迷ったとき、ちょっとした理由で「どちらか」を選ぶことがあります。
それは、ほんの少しの「お得感」なのですが、オーナー様のお部屋にも、そのような「お得感」を用意しておきましょう。
ただし、お客様が「得をする」ということはオーナー様が「負担する」ということなので、その負担分は「空室を早期に埋めるための対策費」と考えていただきます。
対策費を有効に使って一日も早く部屋を決めよう、という考えです。
では、どのような有効的な使い方があるのでしょうか。
まずは「フリーレント」という方法がよく使われています。入居後の最初の1ヶ月から数ヶ月の家賃をサービスするのですが、最近では、お客様がインターネットで探すときに、最初から「フリーレント物件」という条件をつけることが出来るようになっています。
この条件をつけるとオーナー様の貸室がお客様の目に触れやすくなるという利点があります。
初期費用か室内設備か
つぎに、お客様の「初期費用を少なくしたい」という要望は、アンケートを見ると年々増していることが分かります。
お金がない人が増えたというより、それが部屋を探すときのトレンドなのです。
初期費用には礼金と敷金以外に、前家賃、火災保険料、保証料(保証会社を使う場合)、鍵交換費用などが必要ですが、それらを含めて「○○○円パック」で入居できるとか「ゼロ円」で入居できる、という「貸し方」があります。
お客様の立場で見てみると、少額で計算しやすい費用で入居できる部屋は、他の物件と比べて魅力的に映ることでしょう。
そのサービス分に対策費を活用するというアイデアです。「そんなことまで家主が面倒をみるのか」と思うのも当然ですが、同じ対策費を使うなら「お客様はどれに一番“お得感”を感じるか」という選択の問題でもあるのです。
対策費の別の活用方法は室内設備です。迷っているお客様に「好きな室内設備が選べる」という条件を提示します。
どんな設備が選べるかは予算によりますが、エアコン、テレビドアホン、浴室乾燥システム、壁に据付けの液晶テレビなどは喜ばれるでしょう。
あるいは、ケーブルテレビの使用料(1年分など)やインターネットサービスの使用料として活用もできます。
さて いかかでしょう。昔はオーナー様が借主に、このようなサービスをすることは考えられませんでした。
今でも、お部屋に競争力があるなら必要はありません。
しかし競争力には限界がありますし、同じタイプのライバル貸室と遜色ない状態なら、これらの「お得感」は迷ったお客様の背中を押す、大きな決め手となるはずです。
「DIY賃貸」
福岡市在住の3人のオーナーが「賃貸物件のセルフリフォームを楽しむ」というコンセプトで書いた本を紹介いたします。
この本の読み方は2つあります。
ひとつは、オーナー自らリフォームを行うときの手引書として読むことです。
オーナー様には管理会社がありますので、自らリフォームされる必要も理由もないのですが、「どのように行われているか」知っておくのも悪くないでしょう。
もうひとつは、お客様(借主)にDIYをしていただくという発想です。
築年数の経った物件にリフォーム費用をかけずに、しかも喜んで住んでいたただくためのアイデアですね。
これは国土交通省が勧めている「借主負担DIY」という貸し方で、同省からガイドラインも発表されています。
古い貸室を家賃を低く設定して貸し出し、借主は その浮いた家賃分で自身でリフォームやDIYで改装できるようにして、退去するときは改装した部分は原状回復する必要がない、というものです。
国交省のガイドラインにはオーナー側のメリットとして、
・現状のままで貸すことが可能、
・借主が自費でDIYを行うので長く住んでくれる可能性がある、
・退去した後は、貸出時より設備等の価値が上がっている可能性がある、
と説明されています。
また借主側のメリットとして、
・持ち家のように自分好みにできる、
・自費でDIYするから賃料を安くできる、
・退去時に原状回復費用を取られない、
などと その利点を並べています。
さらにこの本では「DIYのすべてを借主に任せてはいけない」ので「入居者と共につくる」ことが大切と主張しています。
そのために「この本」を読んでいただきたい、ということです。
また「借主負担DIY」で貸す場合は契約書での取り決めが重要なのですが、それについても経験に基づいて言及されています。
そのほかの項目として、賃貸物件で行われるリフォームやDIYについても、いくつものジャンルに分けて紹介しています。
たとえば区分所有(分譲)マンションのリフォームでは、
・管理組合の許可、
・近隣へのあいさつ、
・給排水管をどうするか、
・変更できる部分と出来ない部分とは、
・遮音性を損ねないようにするには、
などの説明が丁寧にされています。
アパートリフォームでは、外壁の補修について自身の築古物件で、既存のサイディングに軽くて長持ちする「樹脂サイディング」を上から施工して遮音性と断熱性を高めたなど、費用を削減しつつ効果を高めた経験に基づく事例を紹介しています。
さらに実践的なテクニックにも触れていて、難易度の低い初級編では、
・ふすまや障子が重 いとき、
・網戸調整の方法、
・便器内の水が止まらないとき、
・トイレ詰まり、
・クロスとCFシート補修 など。
中級編でも、
・ペンキ塗り、
・クロス張り替え、
・蛇口交換、
・手すり取り付け
などと自宅でも役に立つDIYのノウハウが紹介されています。
ただし、ひとつひとつの説明については「内容が乏しいかな」とも感じました。
セルバ書店から1600円で出版されています。
福岡市在住の3人のオーナーが「賃貸物件のセルフリフォームを楽しむ」というコンセプトで書いた本を紹介いたします。
この本の読み方は2つあります。
ひとつは、オーナー自らリフォームを行うときの手引書として読むことです。
オーナー様には管理会社がありますので、自らリフォームされる必要も理由もないのですが、「どのように行われているか」知っておくのも悪くないでしょう。
もうひとつは、お客様(借主)にDIYをしていただくという発想です。
築年数の経った物件にリフォーム費用をかけずに、しかも喜んで住んでいたただくためのアイデアですね。
お客様にDIYしてもらう
これは国土交通省が勧めている「借主負担DIY」という貸し方で、同省からガイドラインも発表されています。
古い貸室を家賃を低く設定して貸し出し、借主は その浮いた家賃分で自身でリフォームやDIYで改装できるようにして、退去するときは改装した部分は原状回復する必要がない、というものです。
国交省のガイドラインにはオーナー側のメリットとして、
・現状のままで貸すことが可能、
・借主が自費でDIYを行うので長く住んでくれる可能性がある、
・退去した後は、貸出時より設備等の価値が上がっている可能性がある、
と説明されています。
また借主側のメリットとして、
・持ち家のように自分好みにできる、
・自費でDIYするから賃料を安くできる、
・退去時に原状回復費用を取られない、
などと その利点を並べています。
さらにこの本では「DIYのすべてを借主に任せてはいけない」ので「入居者と共につくる」ことが大切と主張しています。
そのために「この本」を読んでいただきたい、ということです。
また「借主負担DIY」で貸す場合は契約書での取り決めが重要なのですが、それについても経験に基づいて言及されています。
異なるジャンルごとに丁寧に説明
そのほかの項目として、賃貸物件で行われるリフォームやDIYについても、いくつものジャンルに分けて紹介しています。
たとえば区分所有(分譲)マンションのリフォームでは、
・管理組合の許可、
・近隣へのあいさつ、
・給排水管をどうするか、
・変更できる部分と出来ない部分とは、
・遮音性を損ねないようにするには、
などの説明が丁寧にされています。
アパートリフォームでは、外壁の補修について自身の築古物件で、既存のサイディングに軽くて長持ちする「樹脂サイディング」を上から施工して遮音性と断熱性を高めたなど、費用を削減しつつ効果を高めた経験に基づく事例を紹介しています。
さらに実践的なテクニックにも触れていて、難易度の低い初級編では、
・ふすまや障子が重 いとき、
・網戸調整の方法、
・便器内の水が止まらないとき、
・トイレ詰まり、
・クロスとCFシート補修 など。
中級編でも、
・ペンキ塗り、
・クロス張り替え、
・蛇口交換、
・手すり取り付け
などと自宅でも役に立つDIYのノウハウが紹介されています。
ただし、ひとつひとつの説明については「内容が乏しいかな」とも感じました。
セルバ書店から1600円で出版されています。
「本当の賃貸経営がはじまるとき」
お部屋が満室になれば、オーナーは「ほっと一息」つかれることでしょう。たとえば新築で、すべての部屋が埋まって入居が完了したとき。
あるいは一部屋が退去して、その部屋が3ヶ月ぶりに入居申し込みが入ったとき。「これで一安心」と胸を撫で下ろすことでしょう。
そのお気持ちはよく解ります。
しかし、ここで気を抜いてはいけません。ここから本当の賃貸経営が始まります。
100年後も続く商売だから
Aさんが10万円でカメラを買ったとします。
さんざん「どれにしようか」迷ったすえに、あるカメラを選びました。
Aさんにとって その選択が正しいか間違っていたかは この時点では分かりません。
実際にカメラを何度も使ってみて、使い方についてメーカーに問い合わせたり、故障したときに相談したり、その総合的な結果で「買って良かったかどうか」を判定します。
よければファンになって友人にも勧めるでしょうし、何台も買い換えるかもしれません。
今やインターネットでは、その「口コミ」の威力は絶大です。
売ったメーカー側もそのことは心得ていて、アフターサービスに力を入れています。
100年後でも続かせたい、「売ったら終わり」の商売ではないのですから。
オーナー様もご存じの通り、これは賃貸経営という商売も同じです。
入居した時点では借主は、「ここで良かったのだろうか」と思っています。
売り手であるオーナー側は、「住んでよかった」と感じてもらうための“アフターフォロー”が必要なのです。
そのために管理会社があるのですが、オーナー様にも理解していただいて、ご一緒に考えていただくとが大切です。
なぜ「住んでよかった」なのか
借主から「住んでよかった」と判断してもらうことのメリットを整理してみましょう。
まず「長く住んでもらえる」ことです。
オーナー様にとっては空室を発生させないことがなにより一番です。
そして、お部屋や施設を気に入ってもらえれば「家賃を下げて」という交渉は起きくいですから、入居したときの条件のまま、住み続けてもらえます。
さらに満足している借主は、他の借主にとっても「よい存在」となります。
入居者同士のコミュニティが育てば、もっと「住みやすい空間」になるでしょう。
満足度が高ければ、空室が出たときに友人に紹介してくれるかもしれません。
また、設備の故障などの不測の事態が発生したとき、オーナー側との関係がよければ、大きなクレームには発展しません。
(もちろん管理側の対応が大事なのですが)
そして退去のときも、金銭的な揉め事を防止してくれます。
オーナー様も、借主との関係が良く、快適に暮らしていることが感じられれば、賃貸経営が意義あるものになり楽しいのではないでしょうか。
「清潔で綺麗で明るい共用部」
では具体的にどうすれはよいでしょう。
カメラのメーカーなら、カメラの品質を価格の範囲内で可能な限り良くします。お客様の声を聞いて改良を重ねます。
そして質問や要望や苦情があれば真摯(しんし)に対応しようとするでしょう。
賃貸物件では、すでにご存じのことですが まず“共用部分”に気を配ります。
「清潔で綺麗で明るい共用部」が“合い言葉”です。
共用設備についても、不具合が起きるのを未然に防いで、起きたとしても速やかに対処することです。
長く住んでいただいたお客様(借主)に対しては、その期間に応じて新しい設備やその他のサービスで報いることが大切です。
しかし、お客様を大切にすることは第一ですが、他のお客様に迷惑をかける借主がいたら、断固注意して、場合によっては排除することが必要な場合もあるでしょう。
このような「借主の満足感を高める」ための具体的な事柄については、また別の機会にいくつもの事例で紹介させていただきます。
物を売る商売で大切な考えとして、「買っていただいたときでなく、満足いただいたときを大切に」という言葉があります。
賃貸経営にも通じる考えです。
暑さ対策のヒント
そろそろ梅雨明けの季節、外出から帰ってきた時、部屋の中は蒸し風呂状態だったりすると、もう大変。
そんなときには、応急処置としてエアコンをかけるのもいいけれど、少し部屋が涼しくなったら、エアコンを止めて、自然の風で涼をとりたいところ。 やっぱり、その方が健康的です。
ということで、今回は、アロマ効果や扇風機と換気でお部屋の中を涼しくする裏技をご紹介!
アロマ効果ですっきり!
まずは、香りの効果で涼しくなれる、アロマによる納涼効果を試してみましょう。
レモンやミント、ユーカリなどクール系のアロマオイルがお薦めです。
バニラなどの甘い香りは、かえって逆効果となってしまいますので避けましょう。
さて、アロマオイルをセットする際には、単純に部屋の中を香りスプレーなどで振り掛けても、そこが風下だったら、あっという間に香りは床に落ちてしまいます。
なので、アロマをセットする場所は風が通る風上にセットするのがコツです。
そして、更に一工夫!外気の入り口となる窓のあたりの、カーテンを束ねる紐などにアロマオイルを染み込ませたガーゼをセットしてみましょう。
そうすれば窓から風が入るたびに涼しげな香りが部屋の中に広がって、爽やかな気分を楽しむことが出来ます!
扇風機にも工夫を!
次に、扇風機にも一工夫。水で湿らせたガーゼなどの薄手の布を扇風機のファンのカバーの外側(カバーの内側はキケンですのでおやめください)に紐などで固定して風を送ってみて下さい。
するとひんやりと水分をふくんだ風が送られ、これがなかなか涼しいのです。
冷気が弱まってきたら、霧吹きなどで湿らせると、何度でも涼しくなれます。意外と湿気が気になることはなく、ヒンヤリとして気持ちいいものです。
ここにもアロマオイルを含ませると、いい香りが部屋の中に広がって効果倍増。これは、かなりオススメです。
窓と扇風機
エアコンを止めて、お部屋に風を入れる時は、窓かドアを二ケ所以上、開けて風通しをよくするのは基本中の基本。
さて、ここで扇風機の置き場所と向きは、どうするのが最適でしょうか?
普通は、窓際に扇風機を置いて、部屋の中に向かって風を送り込みがちですが、実は風の出口になる窓から扇風機を部屋の外に向けるのが正解です。
部屋の中の暑い空気が追い出され、風通しがうんとよくなるのです。普段から風の流れを把握して、扇風機を置く窓、つまり風の出口になる窓を見つけておくといいでしょう。
また、エアコンと扇風機を併用する場合、扇風機を下に向けて送風するとお部屋の下の方にたまり気味な冷気が部屋中に拡散されます。
冬に暖気がたまるお部屋の天井付近に扇風機やサーキュレーターを使って空気を動かすのと同じ発想です。是非、試してください。
無駄も無くして涼しさUP!
最後に、その他の電化製品にも目を向けてみましょう。例えば「照明」。暑い季節に、室内の照明を煌々と照らしていると、それだけで暑く感じるもの。
照明はこまめに消灯して必要以上の明るさ設定をしないことが基本。
また、照明の色によってもだいぶ印象も変わります。ちょっとした照明器具で涼しさを演出するのもいいですね。
それから、一見、無関係に思える冷蔵庫の詰め込み過ぎも室温上昇の一因といえます。
いっぱいに詰まった庫内のものを冷やそうとすると、冷蔵庫の消費電力が増えて放熱も高まり、その結果「暑い!」となるわけです。
火を使うキッチンの熱気を抑えるためにも、暑い季節こそ冷蔵庫のスッキリ収納を心がけましょう。
蒸し暑い季節、リゾートに行けなくても、ちょっとした工夫で気分爽快に!
マンションに住むならどっちがいいか考えて頂こうと思います。「私は一戸建派だから関係ない!」とは言わずにお付き合い下さい。
まず、1回目は「上層階VS低層階」について触れてみます。
高層階のメリットを挙げてみると、
①眺望・日当たりがいい事。特にタワーマンションであれば周りに視界を遮るものがないので、その眺望は格別でしょう。
②資産価値が高い。高層階の住戸は人気が高いこともあり低層階に比べると資産価値が落ち難いと言えます。
③相続税の節税効果が高い。マンションの評価額は土地の持ち分と住戸面積で決まります。なので、同じ広さであれば高層階も低層階も評価額は同じになります。高層階は低層階に比べると実際の資産価値は高いので、評価額の圧縮効果が得られ、相続時の節税効果が期待できます。
④ハエや蚊などの虫が少ない。窓を開けても外からハエや蚊が侵入することもなく、虫に悩まされるこが少ないと言えます。
次に高層階のデメリットは
①エレベーター待ちが長い。エレベータの台数が少ないマンションだと朝エレベータに乗るのに時間がかかることがあります。
②外出が面倒になる。ちょっと外出するにもマンションから出るのに時間がかかってしまい、外出するのが面倒だと感じられます。
②災害時の階段の上り下りがきつい。上層階になればなるほど、階段での上り下りはかなりきつくなります。
③地震や風の揺れを大きく感じる。構造にもよりますが、上層階は地震や強風による揺れを大きく感じます。
④外部からの騒音が気になる。高層なので音は静かそうに思えますが、実は高層階のほうが外部のさまざまな音を拾って、低層階よりも音がうるさいことがあります。
さて、いかがでしょう、高層階にしますか?この続きは、後日追加予定の、低層階のメリットとデメリットで!
まず、1回目は「上層階VS低層階」について触れてみます。
《高層階のメリット》
高層階のメリットを挙げてみると、
①眺望・日当たりがいい事。特にタワーマンションであれば周りに視界を遮るものがないので、その眺望は格別でしょう。
②資産価値が高い。高層階の住戸は人気が高いこともあり低層階に比べると資産価値が落ち難いと言えます。
③相続税の節税効果が高い。マンションの評価額は土地の持ち分と住戸面積で決まります。なので、同じ広さであれば高層階も低層階も評価額は同じになります。高層階は低層階に比べると実際の資産価値は高いので、評価額の圧縮効果が得られ、相続時の節税効果が期待できます。
④ハエや蚊などの虫が少ない。窓を開けても外からハエや蚊が侵入することもなく、虫に悩まされるこが少ないと言えます。
《高層階のデメリット》
次に高層階のデメリットは
①エレベーター待ちが長い。エレベータの台数が少ないマンションだと朝エレベータに乗るのに時間がかかることがあります。
②外出が面倒になる。ちょっと外出するにもマンションから出るのに時間がかかってしまい、外出するのが面倒だと感じられます。
②災害時の階段の上り下りがきつい。上層階になればなるほど、階段での上り下りはかなりきつくなります。
③地震や風の揺れを大きく感じる。構造にもよりますが、上層階は地震や強風による揺れを大きく感じます。
④外部からの騒音が気になる。高層なので音は静かそうに思えますが、実は高層階のほうが外部のさまざまな音を拾って、低層階よりも音がうるさいことがあります。
さて、いかがでしょう、高層階にしますか?この続きは、後日追加予定の、低層階のメリットとデメリットで!
「離婚する時に家はどうする?」
Aさんは、事情はともあれ、奥さんと離婚に向けて話し合いを続けています。
慰謝料や月々の生活費の額、支払い方法などはどうやらまとまりそうな段階まできました。
ただ、そこまで来て、問題となってきたのが、8年前に購入したマンションの扱い。住宅ローンはあと22年も残っています。
名義はAさんが3分の2で奥さんが3分の1の共有名義。
売却するのがいいのか、どちらかが住むのがいいのか… さて、どうしたらいいのでしょうか?
「まずは売却を検討」
離婚しようとする夫婦が共有名義で不動産を所有する場合。
選択肢はいくつかありますが、特に住宅ローンが残っている場合は、まずは売却を検討することをお薦めします。
なぜ、売却した方がいいのかを、売却しなかった時の問題点から考えてみましょう。
共有名義の不動産をそのまま所有し続ける場合に予想される問題点のひとつめは、将来売却しようとしても、お互いの都合が合わず、売ろうにも売れない状態になってしまう危険がありということです。
今回のAさんには子供はいませんが、もしどちらかが子供と一緒に住み続けたような場合、住んでいる人間は住み続けたい。
住んでいない方は、例えば住宅ローンの支払いが厳しくなってきたので売却したいなど、離婚してしまうと両者の希望は合わないのが基本と考えておく必要があります。
「共同名義のリスク」
共有名義のまま残しておく場合のふたつめの問題点は、万一、どちらかが亡くなってしまった時に、亡くなった人の名義はその人の相続人が相続することになるということです
もし、なくなった人が再婚して、子供がいたら、ひとつのマンションをまったく面識のない人間同士が所有することになります。
そうなると、その不動産をどうするか、すんなりと話がまとまる方が少ないことが象像されます。
また、例としては多くありませんが、自分の持分を第三者に売却してしまう危険もあります。
不動産はマンションならマンションそのものを売却するしかないと思いがちですが、自分の持分だけを売却することも可能なのです。
これまた、大きな問題を抱えることになってしまいます。
「単独名義に変える」
以上の例から、離婚してからも、不動産を共有名義で持ち続けるには相当にリスクが高いことがお分かりいただけたかと思います。
こういったことからも、まずは売却を検討した方がいいということなのですが、それでもどうしても、売却せずに住み続けたいというような場合は、単独名義に変えることを検討しましょう。
ただ、これも一筋縄ではいきません。
つまり、どちらか一方が慰謝料として不動産をもらうという形式をとるという方法です。
離婚の慰謝料には税金がかかりませんので、贈与税の心配もいりません。
ただ、いいことばかりでもありません。ひとつは、慰謝料を不動産であげた方に税金がかかる場合があるということです。
これは税務上、不動産をあげた方はお金の代わりに、不動産を売って慰謝料を払ったとみなされてしまい、マンションを買った時より、価値が上がっている時は利益が出たとみなされて、課税される可能性があるということです。なので、必ず税理士等の専門家のアドバイスが必要になります。
ふたつめは、住宅ローンをどうするかという問題。
例えば、離婚して不動産は元奥さんの名義で、住宅ローンの返済はそこに住んでいない元夫という場合。
もし、元夫が住宅ローンを滞納したら、いくら離婚をしているからと言っても、支払いの責任から逃れることはできず、最悪は不動産を売却せざるを得なくなります。
それではと、言って不動産を単独する方に安定した収入がなければ、住宅ローンの借り換えも難しいのが現実です。
簡単に単独名義にと言えない理由がここにあります。
いかがでしょう。何も共有名義を避ける必要はありません。
不動産を買う時に、離婚の事を考えて検討する夫婦はいません。
要は、離婚する場合は、特に不動産については専門家のアドバイスを受けながら、出来る限りリスクを避けて話し合いをする必要があるというお話です。
Q 68歳の16世帯アパートオーナーです。借入は残っていません。
サラリーマンを62歳で退職しましたが、特に体の不具合はなく健康です。
家族は妻と子供3人(長男、長女、次女)で、皆 家庭をもって独立しています。
相続税も上がったので心配ですが、まず遺言を残しておいた方がいいと聞きました。
どうなんでしょうか。
A 日本は高齢化や家族形態の多様化が進んでいますので、ご本人の意思に沿った相続が行われるためには、遺言書の作成は望ましいことです。
長男が家督を継ぐとは限りませんし、兄弟姉妹が平等だという意識が高まっています。
まず、遺言を書くためには「遺言能力があること」が必要です。
認知症になってからでは、原則、遺言を書くことができません。
遺言には3種類ありますが、お勧めは「公正証書遺言」です。
公証役場で遺言として残したい内容を口述して証書にしてもらうことで作成できます。
2名の保証人と作成手数料が必要となります。
ちなみに財産の額が5000万~1億円の場合で、手数料は4万3000円になります。
本人に遺言書の正本と謄本が交付され、原本は公証役場に保管されるので安心です。
昨年の4月から電子データ化が実施されていて、万一、大災害などで原本が失われても
データをプリントできるようになりました。
あなたの場合の法定相続割合は、奥様が2分の1でお子様が6分の1ずつとなりますね。
あなたのご家族では問題ないと思いますが、子供が母親の前で法定相続分の
財産を引き継ぐことを強く主張する場合もあります。
つまり子供3人が「私は6分の1が欲しい!」と訴えるのです。
財産は、法定相続割合どおりにきっちりと分けられるものではないですし、
母親以外には相続税が課税されることになります。
一次相続では、妻に多くを引き継がせる、という選択もありますから、その
ためにも、あなたの意思を遺言に残しておくことが大事です。
Q さきほど認知症になったら遺言を書くことができないと聞きましたが?
A 法律で認知症の方は契約関係の行為ができないと定められています。
不動産を売買したり、贈与したり、遺言を書くこともできなくなります。
“まだら認知症”と言われるような、時間帯によって症状がひどかったり、
突然我を取り戻したように話が理解できたりする場合なら、 いくつか打つ手はあります。
判断能力が少しでもあって、名前、住所、自分がどこにいるかわかる、署名
できるというレベルでしたら、頭が冴えているときに公証役場に行く(ある
いは来てもらう)ことでオッケイでしょう。
お知り合いで該当の方がおられるようでしたら、弁護士、司法書士、税理士
などの専門家に相談することをお勧めします。
Q 3種類と言いましたが他にはどんな方法がありますか?
A 「自筆証書遺言」という方法があります。自分で全文を書きます。
代筆やパソコンでの作成は認められませんし、細かい規定があり、
不備や誤りがあると遺言として認められません。
紛失や破棄される可能性もあります。
相続が発生した時は家庭裁判所に提出し、検認手続きを受けなければ執行で
きません。
もうひとつは「秘密証書遺言」ですが、利用する人は少ない方法です。
財産を残す者には、残された人に対し、自分の財産をどのように配分するか
決める責任があります。
意思を明確にしておけば相続争いも起きないでしょう。ご家族や親類に争い
の火種を残さないために、遺言を残すべきだと思います。
「カスタマイズ」という貸し方をご存知でしょうか?
あるオーナーさんが、築40年のマンションを「ある方法」で募集したところ、すぐに借り手がつきました。
その「ある方法」とは、壁や造作などを、自分の好きなように「模様替え」することができる賃貸借契約です。
借主となった女性はお母さんと一緒に、畳の上にフローリングを敷き込み、壁を塗り替え、
キッチン等のパネルに好きな柄のシートを貼ったそうです。
契約条件はしっかりと取り決めされていて、躯体に影響するような工事は行わない、
電気・ガス・水道などは専門業者に依頼する、次の借主に影響するような工事は行わない、
事前に工事の内容を届け出ること等、のルールが明確にされていました。
これと似たような方式を国土交通省も検討しています。
「個人住宅を賃貸物件として流通させるための検討会」というのがあり、そこで打ち出された
「借主負担のDIY型」という貸し方です。
この方式は、貸主は安い賃料で賃貸する代わりに「入居前と入居中の修繕義務」が免除されます。
借主は、修繕せず そのまま居住することも可能ですし、自分の負担で自由に修繕や模様替えをして、退去時の原状回復義務を免除してもらう、
という選択もできます(躯体部分は除きます)。まさに「カスタマイズ賃貸」です。
「築年数が古いが費用もかけたくない」という貸主と、「自分の好きなように模様替えして暮らしたい」という借主の思惑(おもわく)を
一致させることができます。
「老朽化の一歩手前」の貸室でも活用できる賃貸方式として、今後は増えていくのではないでしょうか。
しかしこの方法は、築30年40年の話ですから、多くのオーナー様は「関係がない」と思うでしょう。
そこで、もっと多く普及しているのは、「壁紙を自由にカスタマイズできる」という貸し方です。
借主は「自分好みの部屋を選びたい」と願いますが、貸主は「そんなに自由にされても困る」と考えます。
でも壁紙くらいなら、自由に選ばせても大きな問題ではありませんし、それでも借主の「自分好み」という要望を叶えることはできます。
壁紙は、居室の4面のうちの1面だけ「選べる」というのが一般的です。その方が、思い切った色や柄を選択することができます。
居室だけでなく、玄関ドアを開けたときに最初に目に飛び込む壁面に、好きな色や柄の壁紙を貼ることが出来る、というサービスも、
特に女性には人気があると思います。
もうひとつ、カスタマイズではありませんが、その方法から波及した「アクセントクロスを採用する」という貸し方があります。
アクセントクロスとは、「部屋の一面だけに貼られる色や柄のあるクロス」のことです。
お部屋のアクセントになる、ということで名付けられたのでしょう。
この方が「壁紙を選んでもらう」という煩雑な作業から解放されますし、退去後の原状回復工事も壁の一面だけ残しておく必要はありません。
一方で、借主の方も「選べるのは嬉しいが、実際に選ぶのは悩むし難しい」という現実がありますので、
オーナー側でクロスを選び「それをアクセントとして貼っておく」という簡易方式が多く採用されています。
「自分好み・・・ではないかもしれないけれど、他(ほか)とは違った部屋」ということで人気があります。
この「カスタマイズ=自分好み、自分だけ」というキーワードは、貸室の魅力を増すための方法として、今後も多く採用されていくことでしょう。
そして、もうひとつのお勧めの貸し方は「家具・家電付き」です。
「家具と家電ごと貸す」という貸し方
案内されたお客様がお部屋を見たとき、そこがガランとした空間だったら、自分が暮らしているイメージを実感できません。
部屋をみた瞬間に、「あ、ここに住んでみたい」という良い印象を抱くのは難しいでしょう。
このギャップを埋めるために不動産販売業者は、一戸建てや分譲マンションにモデルハウスやモデルルームを作り、そこに生活感を演出しています。
そのアイデアをオーナー様の貸室にも活かしたいのです。
そうは言っても賃貸なので予算の制限もあります。大げさに考えず、たとえば、カーテンだけでも趣(おもむき)が変わりますし、
照明器具だけでもインパクトがあります。壁に掛けるポスターの一枚や、玄関マットとスリッパや、シューズボックスの上の“一輪の花”でも変化が生まれます。
もう少し本格的にやるなら、テーブルや椅子やラグマットを置くと生活感が演出できますので、お客様のイメージが、さらに膨らみます。
これでも、家賃の1ヶ月分以内で揃えることができます。女性がターゲットなら「赤」、男性なら「黒」と、ワンポイントとなる色を使うと、さらに印象深くなるでしょう。
しかし現実的な問題点として満室となったときは、これらの「道具」を保管しておくスペースに困りますので、「そのまま」貸してしまおう、というアイデアが登場したのです。
「この部屋に決めようかな」と迷っているお客様に、「ご希望でしたら、この部屋に設置されているモノを、お使いください」と提案します。
部屋と一緒に貸し出してしまうか、プレゼントすることも可能です。この提案が、部屋を決めるキッカケになるかもしれません。
ただしそのためには、部屋に飾る家具や小物は、住む人を想定して真剣に選ぶ必要があります。
お部屋を見せる(魅せる)ために、「そこまでやるのか」と思われるかもしれませんが、「常に20%は空室」という時代の中で「選ばれるため」に、
空室対策で手を抜くことはできません。
募集や管理会社からの提案に、耳を傾けてみてください。